スカーレットの心のつぶやき
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洗濯物を干そうと庭に出てみた。
すると、風に乗ってほのかに甘い香りがしてきた。
香りがする方に目をやると、
母屋の玄関先の金木犀が満開になっていた。
最近の忙しさに金木犀が咲いているのにも気づかなかった。
母屋の金木犀は毎年この時期になると、
小さいオレンジ色の花を無数に咲かせ、
強い香りを楽しませてくれる。
その香りがトイレの芳香剤の香りだといって
あまり好きじゃない人もいるらしい。
でも、季節と共に花の香りを楽しめるって幸せだ。
洗濯物を干す手を休めてふと空を見上げると、
雲ひとつない真っ青な空が広がっていた。
10月は私の誕生月でもあり、一年で一番好きな季節だ。
伊予路は秋祭り本番。金木犀の花ことばは
「謙遜」「真実」「陶酔」「初恋」だとか。
私には金木犀に初恋の思い出はないいけれど、
毎年、金木犀の香りをかぐと
三年前に亡くなった叔母の川柳「金木犀の道 お神輿の通る道」
を思い出す。
大きな賞をもらったと笑顔で話した叔母の顔が忘れられない。
千の風になった叔母も金木犀の香りをどこかで楽しんでいるに違いない。
「おばちゃん、今年も金木犀が咲いたよ」と心の中でつぶやいた。
スカーレット
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