活字中毒のワタシの日記

2017年08月04日(金) 星野源『働く男』★★★★☆


星野源『働く男

病に倒れる前の、バリバリ働いていた頃の原稿を、倒れた後に出版することになった星野源さんが伝える、仕事との付き合い方、生き方。

「サボりたい、遊びたい、働きたくないとボヤきながら、実は今も自分は忙しく働いている。しかし前とは比べ物にならないほど、心は落ち着き、楽しく、幸福であり、仕事も充実している。
そんな現状を踏まえ、これを読んでいるあなたが、次のページからあとがき前までつづく、殻を破る前の自分を見て何かを感じ、自分の仕事や生活にフィードバックしてもらえたらとても幸いです。」(p6)

病気をしたことで気づいたこと。

「しかし、昔のような依存感、中毒感、過剰な苦しみは一切感じない。楽しい。人前に立つ喜び、アイデアを実現する面白さ、そんな仕事をできる立場になった達成感。全てを自分中心に、平熱で感じることができる。」(p5)

平熱で、ニュートラルに、楽しみつつ、味わいつつ、進んでいく人生。

文章の才能はない、と周囲から言われつつ書き続けて得たもの。
「だんだんと、書くことを楽しめるようになってきました。
ずっと憧れていたことが、仕事としてやれるようになりました。
才能があるからやるのではなく、
才能がないからやる、という選択肢があってもいいじゃないか。
そう思います。
いつか、才能のないものが、面白いものを創り出せたら、
そうなったら、才能のない、俺の勝ちだ。」(p19)

彼の生き様に励まされる人は多いと思う。
わたしもそのひとり。
才能がなくても、勝てる。
努力は必要だけど、努力しない天才には、勝てる。

映画「プレシャス」の評論の中で。
「それはつまり、どんなに辛い現実の中にも、ユーモアや笑いが隠されているということだ。いい人生だったかどうかは、それをどれだけ見つけられるかにかかっている。幸せかどうかは、自分が決めるのだ。」(p31)

見つけられる自分でありたい。
生きてることは、すべてネタ!

又吉との対談で。
「又吉 人と話すの面白いですよね。
星野 すっごく面白いです。昔、自分のことを人見知りだと思ってたんです。でも、今は人見知りって気のせいじゃないかって思うんですよね。『人見知りです』と言うのって、『コミュニケーションをとる努力をしない人間なので、気を遣ってください』と言うのと一緒なんじゃないかと気づいてから恥ずかしくなって、5年くらい前から言わなくなりました。
又吉 僕も3年前から言わなくなりました。なんか、人見知りって、生涯背負うものじゃなく、症状やと思うんですよ。今でも出るときがあるんです。この場は無理やなとか、こいつ合わへんなとか。」(p236)

わたしも言い訳をやめよう。
そう思いました。

生きること、働くことをどんなスタンスで捉えるのか。
正直な彼のあり方を心に留めておきたい。

星野源『働く男



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