活字中毒のワタシの日記

2017年02月02日(木) 垣谷美雨『あなたの人生、片づけます』★★★☆☆


垣谷美雨『あなたの人生、片づけます

内容情報】(出版社より)
社内不倫に疲れた30代OL、妻に先立たれた老人、子供に見捨てられた資産家老女、ある一部屋だけを掃除する汚部屋主婦……。『部屋を片づけられない人間は、心に問題がある』と考えている片づけ屋・大庭十萬里は、原因を探りながら手助けをしていく。この本を読んだら、きっとあなたも断捨離したくなる!

【内容情報】(「BOOK」データベースより)
社内不倫に疲れた30代OL、妻に先立たれた老人、子供に見捨てられた資産家老女、一部屋だけ片づいた部屋がある主婦…。『部屋を片づけられない人間は、心に問題がある』と考えている片づけ屋・大庭十萬里は、原因を探りながら汚部屋を綺麗な部屋に甦らせる。この本を読んだら、きっとあなたも断捨離したくなる!

【目次】(「BOOK」データベースより)
清算/木魚堂/豪商の館/きれいすぎる部屋

こころに残ったところ。

「他人に部屋を見せるというのは、自分の内面までさらけ出しているも同然だった。」(p17)

片づけのプロに依頼するまでのハードルの高さを思うと、それを越えられたら、もうすでにゴールは遠いようで近いはず。

「電話を切った。
怒りを発散しなくちゃ。綾子なんかに腹を立てる時間がもったいない。そんな暇があった冷蔵庫の中をきれいにしよう。」(p94)

「もっと丁寧に生活しよう。
送信ボタンを押したとき、唐突にそう思った。
生活そのものを楽しもう。
もう誰にも振り回されずに生きていこう。」(p95)

何に焦点を合わせるのか。
何を大切にしたいのか。
何を大切にしていくのか。

それは選べる。

「赤いベネチアングラスの花瓶は、これからも大切に使っていこう。ついこの間までは捨てようと思っていた。見るたび悟史のことを思い出してつらくなったからだ。だけど今は違う。そう遠くない日に悟史を思い出すこともなくなり、別の楽しい思い出を作っていける予感がする。
きれいなリビングで丁寧に淹れた紅茶を飲む。
誰のためでもない、自分のために。
ひとりでゆったりと寛げる大人の女になる。
そう心に決めてぱっと目を開けたとき、開け放った窓から新鮮な風が吹き込んできた。」(p95)

いつでも、人は変われる。

垣谷美雨『あなたの人生、片づけます



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