| 2011年05月12日(木) |
嘉門 達夫『た・か・く・ら』★★★★★ |
 嘉門 達夫『たかくら』
嘉門達夫さんの親友が突然余命三ヶ月、との衝撃的な電話(2ページ目で出てきます)から始まる、「高倉まつり」の顛末。 久々に泣ける本に出会えました。
相方も会社で読もうと持っていきましたが、「泣けるから無理」と伊坂幸太郎「魔王」に替えてました。
「会は盛況だ。 みんな事情はわかっている。 悲しもと、どうしようもない現実をそれぞれの分量、優しく抱えてくれている。」(p155)
「みんなに愛された義和は とにかくオモロイ事が好きだった 高倉義和の生き様を 讃えて笑って送り出そう!
ゆけ!ゆけ!高倉義和!!ゆけ!ゆけ!高倉義和!! 憎めないアホな男だ どんとゆけ!!」(p171)
「静止画の遺影から、DVD映像に切り替わる。 画像の高倉が喋り出す。
『今日はみなさんよう来てくれはりました! ちょっと早かったですが、先逝っときまっさ! むこうで旨い店とか、オモロイところとか、探しときますんで、 みなさんも落ち着いたらゆっくり来て下さい』」(p190)
この後が一番ぐっと胸がつまる箇所でした。きっと相方は号泣。
思い出話で笑いが途切れる事がない。 ほんとにオモロイ方で、周囲のみんなもオモロイ人で。 それって素敵だなあと思いました。
ほんまにありがとう、ほなお先!
その時がきたら、私もこれで。
この本の表紙も、読み終えるとじーんときます。
『たかくら』(楽天) 『た・か・く・ら』(Amazon)
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