| 2005年12月16日(金) |
クラウディア ハーバート 『心に傷をうけた人の心のケア―PTSD(心的外傷後ストレス症候群)を起こさないために』★★★☆☆ |
 『心に傷をうけた人の心のケア―PTSD(心的外傷後ストレス症候群)を起こさないために』 クラウディア ハーバート Claudia Herbert 勝田 吉彰 保健同人社 (1999/04)
外傷直後の人に、外傷とは何か、何が自分の身に起きているのか、それを理解し、少しでも早く回復していけるようにアドバイスするために書かれた本の邦訳。
心的外傷の直後は心のケアが特別重要で必要なものであるのにもかかわらず、そのショックによって本を読み、理解することも苦痛をともなう作業であったりする。
そういった人に、簡単に読めるように工夫されたこういった本(ほんとに薄く、厚さ8mmほどで字も大きい)は役立つように思う。
心に響いた点など。
「また、外傷体験の一部または全部について、感覚が完全に遮断されてしまったような経験をされたかもしれません。そういう経験をしているときには、まるで夢のような、現実に怒ったことのようには感じられないものです。 これは、あなたが冷たく、突き放された人だからではなく、外傷体験から心が生き残るための、自然な反応なのです。」(p28)
専門家を利用する方法についても丁寧に書かれている。
私は専門家の助けを乞うた一人。 今はおかげさまで頼らずに暮らせている。 いざとなったら頼るつもりだし、そう思えるようになったから頼らずに暮らせてるというのもある。
私の周囲でも、セラピストや精神科医に診てもらったら(=話を聞いてもらったら。話す気になれれば)、今より楽になれるだろうになぁ、と感じる人は何人かいて、でも昔の私同様、そんなところにお世話になったら終わり、なんて検討以前なんだろうなと思う。
心配(本人もだけどそのコドモとか周囲も含めて)だけど、これは本人がその気にならないとどうにもならないことだからね。 だから、そういった相談機関とそこに通うことがもっと当たり前になればいい。
先日コドモが同じ保育園のママさんと知り合ったのだけど、彼女も一時期通院していた、と聞いて、なーんだ同じじゃーんとほっとしたような嬉しくなったような応援したい気持ちになった。
そうだよ。 ほんとに、「健康だけど笑顔のない自分」と「病気(だとして)だけど笑顔の自分」だったら後者の方が自分も周囲も幸せだと思う。
この文章で、もし一人でも精神科でも保健センターでもカウンセリングでも妻にでも夫にでも友人にでもネットで匿名ででも、苦しい気持ちを出そうと思える人がいたら、そしていい受け手に巡り会えて少しでもラクになってもらえたら本当に嬉しい。
私も今は相当幸せだけど、かつては笑顔も全くない消えてしまいたいという思いでいっぱいの毎日を送っていた身だから。
『心に傷をうけた人の心のケア―PTSD(心的外傷後ストレス症候群)を起こさないために』
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