雨草子
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2005年04月03日(日) 波紋。

コーヒーを淹れてカップを台の上に置いた。
ぶぅーんと製氷器が鳴り出し、カップの中は丸い波紋で埋め尽くされ、
それはいつまで眺めてても飽きなくて、


はっと顔をあげると、電車の窓の外は激しい雨の跡がついていた。
本を読むのに夢中で気づかなかった。
電車を降りるともう小降りになっていたけど、
夜空より明るい空だった。

線路に沢山出来てる小さな小さな水たまりをじっと凝視してると、
ぽつぽつと雨が見えて、
ささやかな雨音は電車の爆音にかき消されて、
目をつむると、小いさな波紋が、闇の中に広がっていく。
目をつむっていても、さっきの空の明るさが、目の裏に広がっていく。
柔らかい雨の音とともに広がっていく。




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