次長が朝から調子が悪くてぼやいていた 色黒で暑苦しい店長とちがい 線が細くて気弱な感じのする次長が そういうことをいうとみんなが心配する そういうキャラクターなのだろうけど 夏ばてと肩こりが重なって食欲もないというので かわいそうになって、肩をもんであげることにした
男の人の肩をもむのは初めてじゃないけれど 自分より若くて、そのうえ「もみます」 と言って軽く受ける人も初めてだったので さすがに私の方がためらってしまった 肩をもむには頭から、首筋からと決めているので さすがに頭髪と首筋を触るのがためらわれたのだ 脂ぎった頭だったらどうしようと思ったが 意外にもさらさらしていたし 首はハンカチを当てたので何とかなった 当人も気持ちよくなったらしくてそれは良かったのだが
運悪く至近距離で店長が見ていたのだ 鋭い視線を感じたのでそちらを見ると あの怖い店長がそこにいた 「なんですか」なんて聞かずに 「店長もいかが」くらい言えばよかったと後になって思った 嫉妬に似た顔つきだったのだ 人望のある次長をライバル視している顔だ なんで?? それは男のプライドかもしれない 若い人ばかりかわたしまで次長についていると思ったかもしれない でもまあいいや それはそれ、来週から気をつけて行動しよう
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