言葉のサラダ
黄と藍



 虫眼鏡

おかしな色の猫が
路地の裏で蹲る。
寝てるのか、
果てや死んだのか、
突付く枝も見当たらない。

おかしな色の猫は
コタツを思い出していて、
聞こえない音に泣いて、
もしくは鳴いているのか、
自分のこともわからない。


こいつ方耳が無いぞ。
腐り落ちているのかもしれない。
随分不自由しているのだろうな。
誰も見つけない路地裏で、
ひっそりと生きていくのか。


寒い夕方の、
暖かい路地裏。
何も考えないで、
どこにも行こうとも思わないで、
ただ、ここに居ようと思う。



誰も居ない明け方の、
路地裏のダンボール、
汚れた毛布、
カラスの突付く生ゴミ、
ただの硬い肉片。

2003年10月22日(水)
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