*いつか帰るところ*


 2014年01月27日(月) 2002年8月7日へ

中絶した日。

「あの人」と、あの人と脅迫結婚をした人は教えてくれました。
「妊娠すれば、結婚出来ます」って。

「あの人」と別れた後に、知り合った人がいる。
私は付き合う気はなかった。
「あの人」との傷が癒えていない。
私が「あの人」に騙された愚かな人間だから。

しかし、「その人」は言った。
「君と一緒にいる事で、君の傷を癒す。
 そしていつか、君と結婚する」と。

「その人」とのセックスに避妊はなかった。
何度も私はコンドームを買って、避妊して?とお願いをした。
しかし「やり方が分からない」としてくれなかった。

それが「世の中」かもしれない。
「避妊」をしないのが、当たり前なのかもしれない。
だから「あの人」は幸せな結婚をしたんだ。
それで妊娠が出来たから、結婚したんだ。
その犠牲者が、私だとしても。

私は妊娠をした。
妊娠が出来た。
これで、「あの人」同様に、私は幸せになれる。

しかし選ばれた道は「中絶」だった。

「その人」は「俺は知らない」と。
話した車の中で、
全く知らない夜中の道に、私はドアから捨てられた。

「産んで育てる」そんな道は、私には選ぶ権利はなかった。

調停をした。
慰謝料は200万円だった。
しかし、中絶後、婦人系の病気や精神病が発病して、
入退院の繰り返しで、200万円なんて、あっという間に消えた。

「その人」とは、【●●県教育委員会】で教員をしている、
「● ●」という人です。
結婚もして、子供もいて「幸せです」だって。
学校で「命の大切さ」という題名で授業をしているらしい。
「中絶」は「命の大切さ」なのですね

「子供がいて幸せです」だって。
大きい犠牲に「私」がいる事も知らないで。

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橘 雪子
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