今日は、中学校の日
授業中の子どもたちを横目に、
ひとり、廊下を歩きます
教室から聞こえてくる、先生の声
窓の外を渡る風、ゆれる緑
むかし、こんな風に、
空気のように
教室を抜け出したかった
風のように
どこかに飛び去ってしまいたかった
大人になったのかもしれません
ひろいひろい、音楽室の窓
一面に
たくさんの木々が 山が
高い高い空の青が
とても きれいで
合唱の練習をしている生徒たちの歌声
廊下に反響して耳に届く、ピアノの音
指揮の手を、見つめるたくさんのまなざし
とても とても
うつくしかった
こんなふうに、
懐かしく
切なく
うつくしく
感じる日が来るなんて、思いもしなかった
それは、
昔はよかった、って思うからではなくて
きっと
今が、
これまでの私の生きてきた道が
そこにあるからかもしれません
愛すべき今は、
愛すべきたくさんの人がいる今は、
遥か古から、遥か先の世まで
ずっとずっと 続いているから
だから
こんなに
でも今は、
過ぎ去ったものが、けして戻らないということも
知っていて
だから
ちょっと
悲しいような気持ちになるのかもしれません
そんなものは、何もいらなくて
ただ
うつくしかった
それだけで、いいのかもしれません
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