| 2009年06月30日(火) |
野村監督なら楽勝で優勝? |
すっかり野球人気も落ちてるのに野球の話題。 好調巨人はこのまま3連覇を達成出来るでしょうか。
ところで、原監督が名監督かどうか・・・という話題になると、こういうことを言う人が必ずいる。
「巨人はあの戦力だから優勝してるだけ。野村監督だったらメイクレジェンドとかにもならず、圧勝で優勝している。」
うーむ・・・ そうでしょうかねぇ?
「巨人は戦力が巨大だから優勝しているだけ」と言う人は相変わらず多いです。しかし、能力の高い人を集めれば勝てると思うのはゲーム世代の発想だよな・・・と思う俺。巨人の馬鹿フロントとなんら変わりありません。そういう人はスポーツを見る目がありません!と宣言してるようなものです。
プロ野球はTVゲームではありません。 生身の人間がやるモノです。
成績の良い選手、素質のある選手をただ集めれば勝てるというものではありません。長嶋巨人・王巨人がそれを証明してるじゃないですか。
巨人の伊原、尾花、篠塚といったコーチ陣は原監督より年上で、プロの世界でも先輩です。篠塚氏とは新人時代にポジション争いをしたこともあります。伊原氏とは宿敵のライバルチーム同士で日本シリーズで対戦したこともあります。そういった『駒』を同じ目的に向って動かすというのは、目に見える采配以上に人望だとか信頼関係が大きく影響します。
社会人ならわかるでしょ。「自分と立場が逆転してしまった先輩」や「歳上の部下」の扱いが非常に難しいことを。
プロ野球でも同じです。
ちなみに伊原氏は野村阪神でもコーチをやっていましたが、野村監督と対立してわずか一年でクビを切られています。その後、西武の監督に就任して優勝。しかし日本シリーズでは原巨人に屈辱の4連敗。今はその憎き相手監督の部下となっているわけです。
伊原さんが巨人のコーチに就任する時に、あの野村監督は「原に伊原を扱えるかな?!見ものやな(にやり)」と嫌味たっぷりに発言しておられました。
しかし・・・
その伊原コーチは昨年も今年も、原監督をかばって野村監督と舌戦を繰り広げています。
この違いは一体なんでしょうか。
2008年度(昨年)のペナントレースでは、巨人の選手で打撃部門のタイトルを取ったのはラミレス選手(打点王)だけでした。投手陣ではグライシンガー(最多勝)とクルーン(最多セーブ)がタイトルは取りましたが、楽天も昨年は岩隈が最多勝と防御率のタイトル取ってます。
記録上では巨人は決して「圧倒的な戦力」ではありませんでしたが、巨人と楽天の差は圧倒的な差がつきました。
それでも「野村監督なら原監督より楽に優勝」なんて言えるんでしょうか? 根拠はなんなんでしょう。
監督に必要なのは 「優秀な戦略を立てる能力」 だけではありません。人望や人徳(あるいはカリスマ性)、若い選手の素質・資質を見抜く能力なども必要です。
「野村監督なら簡単に優勝」なんていうのはただの妄想です。
机上の論理は得てして“その時”が来た時に見事なくらいに崩れるものです。
原監督は決して采配の上手い監督ではありませんが(はっきり言ってむしろ下手です)、一次政権で辞任した時、コーチ陣が倣って全員辞表を出したことからも、人徳の優れた監督なのかな・・・と思うのです。
人徳で成績をあげてる監督、それが原監督のような気がします。
とりあえず、越智と山口を壊さないでね・・・(苦笑)
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