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『子盗り』 文藝春秋 海月ルイ - 2003年05月30日(金)

とにかく悲しい物語である。
子どもが生めない女、子どもを奪われた女、望んでもいない子どもを妊娠してしまった女(美津子・潤子・ひとみ)が常軌を逸した行動をします。
ただ、三人の女性の心理描写は凄いの一言に尽きる。
けっして好きなジャンルの作品じゃないが、それでも一気に読ませてくれるあたりはさすがサントリーミステリー大賞受賞作だなあと感心した。

海月さんの文章は読みやすくて構成もしっかりしてます。
展開的にはとってもサスペンスフルでいいのですが、最後の結末がちょっと作りすぎててあっけないような気もしましたがどうでしょうかね。
ハッキリ言えるのは、読後感はあんまり良くない作品です。

登場人物すべて自分のことばかり考えすぎなような気もしましたが・・・
それでなければ悲劇は生まれないかな?
一番の犠牲者は哲也かもしれませんね。
でも何も知らない方が良いってことが世の中には多いのでと強く思いました。

普通に結婚して当たり前のように子供が出来てる方には是非読んでいただきたい作品かもしれませんね。
きっと自分の幸せを実感できるでしょう。

評価7点。



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