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彼女を抱きたいとかあの方を抱きたいとか、あの方に抱かれたいだとか、そんなことばかり考えている自分があまりにもみっともなくて馬鹿馬鹿しくて、その愚かさに情けなさがあまりにも哀れで、嘲笑うことも出来ない。 こんな馬鹿なことを考えているのは、身体が疲れて眠りを求めて、長らく慣れ親しんだ人肌のあたたかさを求めて、冷たくて寒くて淋しくて堪らないだけだ。[誰か]を求めているだけで、[あなた]を求めているわけじゃない。
己は求めるだけで与えることが出来ない。与えられる人間でもないのに与えられることを望んでしまう。そんな人間に何一つ得るものなど無く、人は去っていくのみだ。理性はそれを解している。感情がそれを納得しない。 逆説のように終わりが見えない。否、逆説のように真理を含んでいるかも分からない。それはメヴィウスの輪のように終わりも始まりも無く久遠ほども遠く。
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