目覚めは美しくないものだから。 震える睫毛の先の、光の粒を見ていた。何もかも捨ててほしいと言うことも出来ず、腕に抱いたその瞬間に貴女は遠い存在。 こぼれ出す言葉というものは酷く拙く、後悔ばかりしてしまう。思ったことの半分も言えないで羞恥に染まる。 もう逃げることしか出来ない。 それがまた恥ずかしくて口惜しくて振り返りもせず逃げている。 あまりの愚かさが己を焦がす。 接吻けたい衝動に駆られるのが、気の迷いならいい。