008・白き羽

 
 そのガードマン風の男は、眉をしかめた。

「はあ?何を言ってるんだお前ら。俺をからかってんのか?」
「えっ?!え‥‥そ、そんなつもりじゃあ〜」

 アルは狼狽えた。が、その横でサーマスは冷静に男の様子を分析していた。男の返答には役一秒の間があって、声には少々上ずった所があった。

「‥ごめんなさい。こんな古い城には幽霊話が付き物ですから。聞いてみただけです。じゃさよなら」
「サ、サーマスくん?!」

 アルの手を引っ張るやいなや、サーマスは男に軽く頭を下げて元来た廊下を引き返した。

「ね、ねぇねぇ何だよ〜、待ってよねぇ〜」

 ぐいぐいとアルは引っ張られるままサーマスに付いていく。
『関係者立ち入り禁止』の入って来た扉から出る手前にある角まで来ると、サーマスはちらりと背後の男がこちらを見ていないのを確認して、さっと角に身を隠した。

「ちょっ、ちょっとサーマスくん!!何だよせっかく‥」
「しーーーっ!!」

 サーマスは眼鏡の奥からアルを睨み付けた。

「‥あの男、何か知ってるぞ」
「ええっ?!」
「声が大きい!!‥あの男絶対何か知ってるぞ。幽霊について」
「えっ?!それがどういう‥」

 アルの追求の言葉を無視して、サーマスはそっと角から男の方を覗き込んだ。
男は昨夜幽霊を目撃した窓からじっと外を見ていた。しばらくして廊下を奥に進んで行き、ある扉の中に入った。
サーマスはアルを「行くぞ」と促して男が消えた扉の前にさっと陣取った。
耳を扉に当てると、話声が聞こえる。

”‥どうだ?抜かりは無いか?”
”ああ、手はず通りだ”
”わかった。じゃあ計画は続行だ”
”ああ”

 一人は先程のガ−ドマン風の男の声。もう一人はそれよりは年配っぽそうな男の声だ。

「な‥何?サーマスくん‥」

 アルの声はサーマスの手で防がれた。
会話の後、部屋の中で人の移動する気配がした。そして何かバタンと閉まる音。
一分程間を置いて、二人はそ〜っと扉を開けてみた。案の定その部屋にはもう一つ扉があって、男達(?)はそちらから出て行ったらしい。

「‥ダメだよ。開かない」

 アルが扉のノブをガチャガチャと回す。いつもの鍵開けツールを取り出してノブと格闘を始めた。
サーマスはふと何かに気付いて床に目をやる。この部屋はどうやら照明機具系の物置きらしい。そんな金属の物体の中にひとつ、白い風切り羽が落ちているのを見付けた。純白の羽だ。かなり長い。

「何だろ?これ‥」



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コメント。
執筆時間30分(笑)相変わらずネタふりまくりです。所でコナンと化すサーマス君。いいじゃん今日は月曜日♪真実はいつも1つ
伏水めじろ。


 2007年01月24日(水)
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