KENの日記
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2017年05月27日(土) ネトレプコ夫妻のコンサート模様

愛宕山のNHK放送博物館の8Kシアターで行われた「ネトレプコ夫妻の来日公演」の模様を見てきました。このコンサートは昨年3月21日にサントリーホールで行われたもので、NHKBSプレミアムでは昨年に5月30日に放送されました。ネトレプコ10年振りの来日ということで、大変期待していたのですが、私は沖縄の海上にいたし、妻はマンションの理事会の仕事が忙しくて、BSの録画ができなかったのでした。今年4月に妻がネットでこの放送の情報を見つけました。NHKが8Kの高精細と高音質で録画したものであり、タダでこのコンサート模様が見ることができたので大満足でした。

アンナ・ネトレプコのコンサートはテノールの「ユシフ・エイヴァゾフ(Yusif Eyvazov)」との共演でした。2015年11月のコンサートチケット発売時点では追加情報はなかったのですが、ネトレプコとエイヴァゾフはその年の12月29日に結婚したのだそうです。エイヴァゾフはネトレプコより7歳位若いようです。ネトレプコは2013年に6年間連れ添ったウルグアイ出身のバリトン歌手「アーウィン・シュロット」と別れました(正式に結婚したのかどうかは不明)。それから2年後にエイヴァゾフと結婚したことになります。

ネトレプコは絶好調でした。身体もひと頃より細くなっているし、低音の声の響きが素晴らしく、低音から高音まで、PPからFFまでシームレスに美しい声を操ることができます。ネトレプコの舞台での演技力は抜群なのですが、この「声」を作り上げて維持しながら世界を駆け回るのですから大したものです。

エイヴァゾフのステージはネトレプコに引けを取らない立派なものでした。最初は「大きいけれど雑味のある声」という印象が強かったのですが、コンサートが進むにつれて中低音の響きが良くなってきた感じがしました。ネトレプコの極近くで彼女の声を聴いていれば次第に響きが良くなるのではないかと思われます。ネトレプコより7歳も若いエイヴァゾフはこれからネトレプコの発声法・舞台での演技をどんどん吸収していくことができます。

ネトレプコはロシア南部黒海に近いクラスノダールで父親は「地質学者」、エイヴァゾフは黒海の東側のアゼルバイジャンのバクー出身で父親は「気象学者」です。二人はs出身地が近いし、父親が学者というインテリ家庭に生まれました。エイヴァゾフは学者の道を進み始めたものの友人の強い勧めで「歌手」となったのでした。パバロッティ亡き後のテノール界はスター不在が続いていますが、ネトレプコを射止めたエイヴァゾフは「大化け」して新たなスターになる可能性は十分あります。




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