KENの日記
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2017年03月12日(日) 長崎県オペラ協会公演

今日は第二日曜日です。諫早から島原半島に伸びる「諫早鉄道1000円乗り放題」の日なので、島原見物をしようと早起きして長崎駅に徒歩で向かいました。途中の道は何回も通ったことのある道で、オペラ公演のポスターが張ってある店舗があり、これまでも少し気になっていました。今日はそのポスターをよく見てみました。何と公演は今日の14時からでした。料金は自由席3000円、会場はアパートから近い長崎市民会館です。

島原に行こうか、オペラにしようか迷いましたが、計画を変更してオペラを見ることにしました。

オペラは午後からなのでまずは午前中何をして過ごすか考えました。まずは折角歩き始めたので長崎駅までは歩くことにしました。更に長崎駅からアパートに戻る道筋に「長崎中町教会」があり賑やかだったので教会に入ってみることにしました。9時からのミサに間に合いました。ミサは1時間30分ほど続きました。大きな教会内の席は8割程度埋まっていました。老若男女様々な方々が参加されていました。ミサの途中で歌われる讃美歌などの歌ではやたらに声が通り上手な方がいてびっくりです。男性の参加者も歌が上手で男性声部がきちんと聞き取れました。

午後2時から開演した長崎県オペラ協会の敵演奏会は「プッチーニ作品への招待」という副題がついていて、演目は「ラ・ボエーム」「トスカ」「妖精ヴィッリ」「蝶々夫人」からの抜粋と「修道女アンジェリカ(全曲)」でした。「ボエーム」から「妖精ヴィッリ」までは市民(素人)オペラの域に留まる水準なので、ここまで聞いて正直「オペラ」を選んだことを少し後悔しました。

しかし、「蝶々夫人」から状況は全く変わり、プロのオペラ公演顔負けの大変水準の高い演奏となりました。最後の「修道女アンジェリカ」は女声だけのオペラで素晴らしい演奏を聴くことができたという満足感を味わえました。

やはりここは長崎です。「蝶々夫人」は自分達のオペラなのです。長崎のオペラファンは中途半端な「蝶々夫人」は許さないのだと思いました。今日は第三幕の途中から最後まで演奏されましたが、蝶々さんと鈴木の「歌と演技」は大したものでした。和服の着方・和服での動作が非常に洗練されています。長崎では和服を着ているご婦人を見る機会が多く和服の伝統文化を保存することを意識して行っているようです。

そして「修道女アンジェリカ」です。キリスト教文化が日本の他のどの場所より市民に浸透している長崎です。修道院を舞台にしたオペラは得意中の得意なのだと思います。讃美歌を歌うことは多くの市民にとって特別なことではないでしょうし、多くの卒業生をオペラ協会に送り出している「長崎活水女子大学」はプロテスタント系の大学です。

伴奏はピアノとシンセサイザーでした。シンセサイザーは弦楽器のパートは良く馴染んでいたと思います。指揮は「星出豊」氏。歌い手の力を引き出していたと思います。会場の長崎市市民会館は中規模のホールです。非常に古くて狭い座席は座り心地は良くないです。しかし現在では「箱物」に金をかけない地域は珍しくなっています。ハード(会場)よりソフト(公演の中身)のほうが断然勝っていました。会場はほぼ満員でした。




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