| 2012年03月23日(金) |
トルコ航空、イスタンブール空港の印象 |
***ナポリに到着***
今回、日本からイタリアに行く手段としてトルコ航空を選んだ関係で、トルコ航空の根拠地のイスタンブール空港を経ることとなりました。往路は同じスターアライアンスのANAで羽田から関西空港に移動しての関空からの出発、帰りはイスタンブールから成田への直行便です。
長距離の旅程なので夜に飛行機の中で寝ていければ効率的です。例えエコノミークラスでも座席が空いていればゆったり眠って行ける可能性があります。これに食事が美味しければかなり満足度が高くなりますし、マイルを貯めているスターアライアンスの航空会社なら更に好ましいのです。トルコ航空利用のイタリヤ行きはこれらの点でかなり的を得たものでした。
往路で一番混んでいたのは「羽田−関空間」のANA便でした。全日空の古い機体がほぼ満席の状態。一時間程度の飛行ですが座席にはテレビモニターがないしANA無料機内サービスは最低限なので非常に低サービスな感じを受けました。これに対して「関空−イスタンブール」間のトルコ航空便はかなり空いていて、二人掛け席の一人利用はほぼ当たり前。4人掛け席の一人利用も何箇所か見られました。この場合かなりゆったりと眠る事ができます。
これはたぶん以下の理由からだと想像できます。�‘�本からヨーロッパへの便はANA、JALを始めとして主要都市に多くのダイレクト便が飛んでいて無理して乗り継ぎ便を利用する必要が無いこと。�⊂茲蠏僂�便でも欧州キャリアを使うことが多くトルコ航空等の先進国キャリア以外を選択する旅人はあまり無いこと。�4惷�からは中東系キャリア3社(エミレーツ、カタール航空、トルコ航空)飛んでいて、それぞれドバイ、ドーハ、イスタンブールをハブに使っておりこのクラスの競争が激しいことから選択肢が多いこと。
トルコ航空の2便(関空ーイスタンブール、イスタンブールーナポリ)は使用機材は座席は新しく、各自の席にモニターが付いている等非常に快適でした。トルコ航空はイスタンブールのハブ機能を強化して今欧州各地へのネットワークを拡大しているようです。イスタンブールーナポリ間も最近就航したみたいです。ローマへの便は通常のハブ空港からあるようですがナポリとなるとかなり限定されるようです。今回日本人の客は我々だけだったようです。
次の食事ですが、これはエコノミークラスの食事として大変美味しいと感じました。個人的な嗜好かもしれませんがトルコ航空の味付けは私の趣味にあっていました。もちろんワインもたっぷり頂きました。更にトルコ航空はスターアライアンスなのでマイル獲得ができます。
おまけとして「イスタンブール空港乗換え」も非常に興味深いものだったので記載しておきます。もともとビザンチウム、コンスタンチノープルとして栄えた都市ですから地の利は最高です。アジア、ロシア、ヨーロッパの結節点として様々な人々が行き交います。それを意識してか空港設備のレストラン・免税店も非常に充実しています。つまりローカルなものとインターナショナルなものが程よく揃っているのです。
トルコの経済発展がこのまま続いて行けば「第二のシンガポール」となるのはそう遠い将来では無いと思いました。シンガポール空港の機材、機内サービス、更にチャンギ空港の便利さは完全に先進国のキャリアを抜いていると思いますが、ヨーロッパへの乗り継ぎの便利さを考えるとアジアの西端にあるイスタンブールは大変有利だと思いました。
既に書きましたが、このようなキャリアとしてエミレーツ・カタール航空が競争しています。これらのキャリア間で今後も料金競争・サービス競争が続くと思われるので、欧州への旅はこれら中東のキャリアを利用することがお徳であり便利であることを痛感しました。また「乗継ぎ」の際の荷物検査と免税品購入の問題についても、最終目的地への乗り継ぎ地として利用する限り液体の免税品をたっぷり購入することができます。
往路の飛行機の旅はスケジュール通りに終了し満足度が高かったのですが、逆に不満を感じたのはイタリアのナポリ空港でした。タラップの到着が遅れて飛行機内で待たされるやら、入国審査場のブースが少なくて長蛇の列ができるやらでした。入国審査はイタリア国籍、EU国籍、非EU国籍の三つに分かれているのですが、審査に時間がかかる非EU国籍ブースに並んだ乗客が最も多く外国人入国者の扱いに慣れていないのかパスポートチェックに大変時間がかかります。イスタンブールからの便で日本人(東洋人らしい)のは私達夫婦だけで、私達は直ぐに通してもらいましたが。さらにナポリ空港では免税品を売ろうとか飛行機でやって来た客を手厚く歓迎しようというような意識は全くないようです。速やかに空港を後にして大変混雑する空港リムジン(Aribus)で中央駅に向かいました。中央駅では日本から予約して支払いを済ませておいたカンパーニアアルテカードを受け取りました。そしてホテルに荷物を置いていよいよナポリ散策開始です。
ナポリに行ってみたいと思ったのはめったに行けないポンペイの世界遺産をぜひ見てみたかったのですが、無理して一泊することにしたのは本格的な「ナポリピザ」とナポリ民謡で有名な「サンタルチア」を始めとしてナポリの町を散策してみたかったからでした。ローマから一日コースでポンペイ周遊コースはあるのですが、街が危険なのか殆どバスから降りないルート設定になっていることが多いのです。
2000年前のポンペイの生活を知るためには、ポンペイの遺跡とナポリにある考古学博物館を見る必要があります。ポンペイから発掘された当時の生活用品・装飾品などの多くの「動産」はナポリの考古学博物館に収蔵されているのです(多くの素晴らしい遺物が盗掘にあったと思われますが)。私達はまず初日にナポリ考古学博物館を見学し、翌日のナポリからヴェスヴィオス周遊鉄道に乗ってポンペイを訪れることにしました。
***ナポリ考古学博物館***
ナポリ考古学博物館の展示には二つの目玉展示があります。一つはもちろんポンペイなどヴェスビィーオ火山の噴火(79年8月24日)でそのまま完全に埋没してしまった街から発掘された古代の人々が楽しみ・使っていた家の生活用品とか装飾品。そしてもう一つはファルネーゼ家が収集したローマを中心として古代都市から発掘された優れた彫刻です。
古代ローマではギリシャ彫刻を優れた技術で複製して有力な皇帝・貴族が飾っていたようです。それらが古代都市ローマの宮殿跡などから発掘されました。ファルネーゼ一族は芸術品収集に熱心なようで、そうした彫刻品等を精力的に収集したようです。ファルネーゼ家は16世紀に法王パウロ3世を輩出したのですが、この法王はローマ市内のファルネーゼ宮殿(現ローマのフランス大使館)建築のために大理石の発掘・使用など特権をファルネーゼ一族に与えたのでした。この特権のお陰でファルネーゼ家には膨大な量の大理石の彫刻品が集めることができたのだそうです。
名門だけに多くの芸術品に対する知識に加え、有力な枢機卿として豊富な財力があったようで、パウロ3世の孫のアレッサンドロ枢機卿は熱心に芸術品を収集しました。そしてこのファルネーゼ一族でナポリ王国の王になったのがチャールズ3世(1734年即位)でした。国王はファルネーゼ家の別荘など各地に保存されていたファルネーゼ家の膨大な収集品を相続したのでした。更にチェールズ3世がナポリ国王に即位した前後に偶然発掘されたのがポンペイの古代遺跡でした。芸術品に対する目利きの血筋を受け継いでいたチャールズ3世はポンペイからの発掘品の重要性に注目し自ら発掘の指揮をとったのだそうです。こうして古代ローマ、古代ポンペイから発掘された優れた芸術品がチャールズ3世の手元に集まりました。これらの芸術品を地震などからの被害から守るために現在あるナポリ考古学博物館が建設され展示されることとなったのです。
博物館一階はファルネーゼコレクションの展示に当てられています。本物が放つ存在感は将に圧倒的で言葉を失います。残念なことに次々に優れた芸術品を見ていくと次第に思考が麻痺してきて感動が薄れていってしまうこと。長期間滞在して一品一品をじっくり眺めることができたらどれほど素晴らしいことかと思います。とんでもないレベルに達している芸術品が当たり前に手の届くところに広がっているのです。素晴らしい肉体表現を見ていると、ひょっとすると石の中に骨格や血管・臓器まで盛り込まれているのではないかと考えてしまいます。
考古学博物館をみてから市内散策して歩いてホテルに戻りました。まずダンテ広場まで下ってナポリの最も古い町並みを見ながらナポリ聖堂まで行きました。ダンテ広場から延々と聖堂(ドゥオーモ)まで繋がるトリブナーリ通りです。歩き始めるといきなりピアノ練習音が聞こえてきました。そこにはナポリ音楽学校がありました。音楽学校の向かいに楽譜やさんがありナポリ民謡の楽譜がタップリありました。ピアノの音に加えて声楽の練習をしているらしい歌声を聞こえてきます。防音室ではなくどんどん外に音を出すところが良いですね。
聖堂マの出の道のりの中間地点あたりに、「サン・パオロ・マッジョーレ教会」と「サン・ロレンツォ・マッジョーレ教会」が近接して建っていました。このあたりはナポリ名物の「プレゼービオ」を作る店が沢山集中しました。 厳かなナポリ聖堂をみてから、ホテルに戻る途中の有名な「ピザ屋」さんで夕食を済ませました。イタリア最初の食事はこの「ダ・ミケーレ」の「マルゲリータとマリナーラ」となりました。本当に美味しくて安い。美味しくて感動してしまいました。
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