| 2003年08月03日(日) |
モーツァルトの弦楽四重奏曲 |
6月末に帰国した際に買って来たモーツァルトの弦楽四重奏曲を聴きました。
カールズスケ四重奏団(ベルリン国立歌劇場のメンバー)の演奏で以下の九曲です。全部しっかりきいたのではないですが、すばらしかったので感想を書いておきます。
第14番〜第19番(ハイドンセット6曲) 第20番(ホムマイスター) 第21番〜23番(プロシア王四重奏曲)
この四重奏曲はモーツアルト26歳から書き始めた晩年の作です。晩年といっても今の私よりずっと若いのですが・・・。とにかく20代後半から30代後半でなんでこのような音楽が書けるのか判りません。40代後半になった私が聞いても10も20も年上の人が書いたとしか思えないのです。それぞれの曲が珠玉のようで、何回も聞きたくなるような印象深い曲です。
先輩の日本人派遣者が残していった「モーツアルト心の軌跡」(井上和雄著)の本を眺めながら聞いているのですが、井上さんの的確な解説の効果もあって、このすばらしい作品群に出会えたことがとても貴重に思えます。
それと、なんといってもズスケ四重奏団の演奏がすばらしいです。ズスケはゲバントハウスに招かれて有名なゲバントハウス四重奏団を組織するのですが、これはそれ以前のベルリン国立歌劇場オケのメンバー達と組んだものです。録音は1973年。そんなことは微塵も感じさせないすばらしい音です。ベルリンの壁崩壊後、東ドイツの思い出は消えていくのみですが、こうした音楽活動の記録は永遠に消えません。これだけでも東ドイツの文化として後世に残すべきだと思いました。
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