| 2002年12月07日(土) |
劇薬を飲む?読書「フランス革命」 |
岩波ジュニア新書 295「フランス革命」歴史における劇薬 遅塚忠身弓著 1997年
ヨーロッパ三都市を旅して、どこへいっても自分の勉強の足りなさ加減を思い知るのだった。 今度行くまでには絶対に歴史と文化を少しでも頭に叩き込もうと思ったのでした。 そして早速、目に付いたのがこの本。私は歴史は苦手です。(歴史だけにあらず) いきなり難しい歴史書を紐解くのは新たな挫折を生むだけなのでジュニア新書においで願ったわけなのですけど。 岩波ジュニアをいくつか読みましたけど、大抵どれもヒットなんですよ。 そしてこれも当然にヒット。 一番いいのは著者である遅塚さんの気持が若い世代の人に懸命に伝えようとしている情熱が 本全体に行き渡っていて、こちらも熱い気持になって読めてしまうこと。 そしてわかりやすく、飽きないように工夫を凝らしながら、読む者に問題提起や教養が繋がるように 知識欲を刺激することも忘れないのでした。 ロダンの彫刻やユゴーの「レ・ミゼラブル」のジャンバルジャンに思いを馳せたり、日本の革命やその他の革命についても触れている。中江兆民、吉田松陰など次々と歴史で習った人を出してくるので、頭もフル稼動です。 もちろんアントワネットやルイ16世(彼らの悲劇がよくわかる) サンジェストやロベスピエールにも触れています。 そうした革命の歴史で名前を刻まれた人々と同じくらいかそれ以上に 一般市民やブルジョワについて解説されている。 フランス革命がなんであったか、各階層の人々がどんな風に関わり、大きなうねりとなっていったか考えさせてくれる。大衆の正義と大衆の暴力、恐怖政治から 現在への道筋まで大変ドラマティックでした。ギロチンの銘文がすごいし・・・ 歴史を学ぶ意味を、歴史の傾向(必然とよくいわれている言葉を変えて)、 個人の意思と偶然との関わりなど 劇薬という言葉の通りの革命のエネルギーの正体なども踏まえて、 これから生きていく人々に熱くエールを送っている。 大きな歴史の中の人も、そうでない人も名のある人も名も無い人も、 自分の信じるところに従って生きる人たちの生き様を見ること、 後に続け!と後押ししてくれるのでした。 本当にこの本で終わらないように努力しなくては〜。
-------------- 俊輔大丈夫かしら?
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