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東京タワー     2004年06月20日(日)

江國香織『東京タワー』を読む。まだ途中。
うぅん、痛いですね。
『まったくいまいましいことに、時間の前には手も足もでないのだった。』
私もこの主人公の透くん、年上の女性と恋におちる透くんのように、時間に嫉妬しているのだ、と思う。
私と主人は同じ歳で、そういう意味では時差がないけれど、少なくともこの10年ほどの埋められない時間を私はとても恨めしく思う。
今よりも若い頃がいい、と言う意味ではない。30代とは恐らく違うであろう20代の感じ方で、主人と過ごしてみたかった。主人の中に残された色々の思い出を、私との記憶で塗り替えてしまいたい。
生身の女に嫉妬するのより、時間に嫉妬するのは質が悪い。
生身の女ならば私が衰えるように衰えもするだろうし、心変わりもあるだろうし、もし何かあったって配偶者の権利を醜く振り回してしがみつく事も出来る。
時間はただそこに横たわる。その上に何が蓄積されようと。






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