会社の福利厚生で買っている本の書棚があり、その中に 「連合艦隊、超新型空母大奮戦」なるものを発見しました。
2000年代の自衛隊が太平洋戦争中の世界に タイムスリップ、大日本帝国海軍に加勢するというお話です。 真珠湾攻撃はしたものの、物量では明らかに不利な日本に 60年の未来から来た驚異の技術で逆転を図り、太平洋の 制海権を得、日本優位の講和が結ばれるという、 恐ろしく虫のいいラストです。 まあ、これは「電撃戦」に徹して、未来技術の消耗が都合よく 最低限に抑えられたことがあるのでしょう。 あと、中国大陸での膠着戦はどこかにいっております。
昔「戦国自衛隊」という小説があり、映画化されましたが、 いくら最新のテクノロジーを持っていても、消耗品の 補充が不可能なだけに、時間がたつと不利になっていくものです。
そうなると、「丸腰でどれだけ強いか」にかかってくるのでしょう。 そういう意味では現代人は弱そうです・・・ しかも自衛隊員は殺すか殺されるかの瀬戸際を戦った経験が ないですし。
あと、全3巻のうちの最終巻を読んだだけですが、 こういう話だと、いくらハイテクを持っていても、どこか ほころびが出て、そこから打ち崩されていってやっぱり 史実のままというのが普通のような気がします。 「小説」ならおそらく技術の過信から くるミス、未来人と現代人との感覚の違いからくる確執等 などが意外な結末に導くことになるのがパターン。 「戦争シミュレーション」ということで、そういう ほころびは出なかったのでしょう。
ただ日本が降伏しないと「自衛隊」が存在しないという タイムパラドックスが生じるという罠。
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