昨日、殿がベランダでタバコを吸おうとしていたら、足元を水槽から脱走した亀が悠々と散歩をしていたそうだ。 (時々こうやって脱走しては、人間が探し回る)
それを見ていて殿は思った。 「こんな小さなところで飼われていて、お前達は幸せなのか?」と。
そんな殿の気持ちはちっとも分からない亀は、悠々と歩き、悠々と障害物にぶつかっていく。 そしてちょっとした隙間に体を挟み込んでしまい身動きが取れなくなる。
「お前達こんな狭いところで 幸せなはずないよな」 殿の思いは止まらなくなった。
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お昼前にチビが練習に出かけると、早速。 「亀が池に一杯いいた公園ってどこだっけ?」とたずねてくる殿。
こうと決めたらすぐに決行したほうが良い。 さっそくバケツに亀を二匹入れて車を出す。 車から池まではさすがにバケツ、というわけにいかないので、蓋のある小振りの発泡スチロールに押し込んで池に運ぶ。 (中で亀が暴れて爪で「キューキュー」こする音がするので、とんでもなく怪しい二人組みだった)
ところが! その公園。今日はお祭でもやっているのか?と思われるほどの人出。 なかなか池に亀を放すのも、誰かに見咎められそうでできない。
こそこそっと池の側へ近寄って、人の通りが途絶えたところで、箱から出す。
二匹ともいきなり下界にだされた、とでも言いたげにうずくまっている。 しばらく待っていると、大きくなった銭亀が池に向かって歩き出し。
ドボーーーーン
勢い良く泳ぎだすかと思ったけれど、どうも様子に慣れないのか落ちたあたりからあまり離れようとしない。
緑ガメのほうは相変わらずうずくまっている。 あまり動かないので殿が池のヘリまで持っていってお尻を押してやる。
ドボーーーーーン
こっちこの子は一度浮いてきたけれど、元気にどこかへ泳ぎ去ってしまった。
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殿は亀たちが好きだったらしく。いつまでも名残惜しそうにしていた。
思えばこの亀たち。次男が小学校の高学年の頃お祭で買ってきたもの。 買ったは良いけれど全然面倒を見ない次男の変わりに面倒を見続けてきた殿だった。
体が大きくなったといっては水槽を大きくし。 外気が冷たくなったといってはヒーターを入れ。 そして毎週のように水槽の水を取替え。 餌がないといっては私が買いに走らされ。
6年間か7年間。 お世話してくれてありがとう>殿
亀たち。 元気でますます大きくなってね。
金魚がいなくなり、亀もいなくなった。 途端に広々と寂しくなったベランダが、ちょっと悲しい。
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