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2005年05月08日(日) 幻のいるかンフーハッスル

るるです。
二日連続でアップした途端に、あゆに上書きされたとです。。

やりなれない事はするものではありません。
マイに登録してくださってる奇特な方は、おや?と思ったかもしれません。
その他の方は、子ども?と思ったかもしれません。
イタリア帰りなので寒いです。

いえね、説明しますとね、
ワタクシ、一昨日その前日にアップしたにもかかわらず二日連続で書きましたの。
「スクランブル交差点〜水族館バージョン」を、せっかく書いたので
それをアップしてしまおう、そしてGWにサボりつづけていた罪滅ぼしをしようと
まぁ、そういう姑息な考えでアップしたんですよ。
ええ、アップアップしながら。
どうも、まだ日本の笑いの流れを取り戻せません。

とにかく、そんなふうにコソコソと書いているちょうどその時、
大阪ではあゆが、せっせと書き上げ、ワタクシがアップした直後にアップ、
つまりアップアップしたと、こういうわけなんです。
寒いのは承知なのに、どうもしつこくヤリ続けてしまいます。

しかし、誰があゆを責められましょう。
ワタクシが二日連続でアップすることを、誰が予想できましょう。
ワタクシですら、想像できなかったんですから。

というわけで、ひょっとしたらアップアップの狭間に一瞬公開された
「水族館のお話」を既に読んだ方もいらっしゃるかもしれませんが、
そんなことは知ったことではありません。
もう一度、くどいようですがアップします。
アップアップアップです。
くどすぎます。

早くしないと、今ごろ世田谷でゆみなが書いてるかもしれません。
こうしている今この瞬間に登録ボタンを押そうとしているかもしれません。
ただ、今日はたぶん馬曜日なので、外出しているとは思いますが。。

そんなこんなで、今となっては、何が水族館で何が交差点で何がいるかなのか
さっぱりわからないとは思いますが、いかせていただきます。
例によって、あゆの「スクランブル交差点」を読んでからおすすみください。
...................................
「サンシャ○ン水族館」


ほんとうに好きだった。

彼がプールの向こうにいる。

一日でも彼のことを思わない日はなかった。
生のアジを見た時、マイクロソフトのオフィスアシスタントを見たとき、
城みちるを見た時、はっ!城みちるは今となっては滅多にお目にかかれないレアな人だった。
そんな何気ない時に、ふと彼のことを思い浮かべてしまう私がいた。
本当なら今彼のもとに泳いでいきたい。
あのゴムのような感触の肌をなでてあげたい。

なのに・・・今の私にはそれはできない。
私のそばにはオットセイと幼いペンギンが立っている。

短いイルカの調教生活を送った後、私は異動させられた。
嫌いで別れたわけではなかった。
彼とのショーを夢見ていた私。だけど現実はそれを許してはくれなかった。
彼は水族館の花形スターとなり、先輩調教師のもと訓練されることになった。
私はそれから、ラッコ、マリモ、マンボウ、ヤンボウ、天気予報を経て
オットセイ&ペンギンに落ち着いた。

だけどあんなに愛したイルカはいるか?聞いてどうする。
イルカ、いるか。いないか、イルカ。だからどうした。
彼ののっぺりした顔が好き。城みちるはもっこりした顔だった。
離れたつぶらな目が好き。やたらと頷くところが好き。
後ろ向きにキックしながらピョコピョコ動くまぬけな上半身が好き。
この文からその様子が想像できるあなたが好き。
そして....
「クイッ!クイッ!」
今も耳に残る彼の甲高い声。
何いってるのか、さっぱりわからなかった。


出番待ちのプールの中に彼を見つけた時、駆け出したい気持ちと、
この胸の高鳴りをオットセイとペンギンに悟られないようにしようにも、
貧乳ゆえに悟られようがなかった。ほっとけー。
とにかく動揺していた私は、
いきなりオットセイによる童謡のオルガン演奏をやめるわけにもいかず、
ただ指揮棒を振ることしかできなかった。
「動揺」と「童謡」をわざとらしくかけてみたが、どうよ。
彼の姿に気づいてから、何分か何秒かが・・流れた。
オットセイとペンギンのショータイムが終る。

私はうつむいたままオットセイとペンギンの後ろに隠れるように
少し遅れ気味に舞台を後にする。
オットセイがいつまでもパチパチと拍手をする芸をしている。
片手で顔を隠して「はずかしい」のポーズもしている。
調子にのって逆立ちまでしている。
最近覚えた腹筋の芸までやりやがってる。
って、それだけやる気があるならオルガンしっかり弾けっ!
「チューリップ」覚えるのに何ヶ月かかってるんじゃっ!
早くこの場を去りたいのに。。
彼もまっすぐこっちに向かって来ている筈だ。

このドサクサに紛れてどうか私に気がつかないで。
そう思わずにはいられなかった。

そして・・・・・時が止まった。

その瞬間、ショーの音楽も観客のざわめきも何もかもが消えてしまった。

昔、私たちが一緒にトレーニングしていた時のように、
私の身体が彼の鼻先に押し上げられたのは
彼とすれ違った直後の出来事だった。

クィッ、クィッ!
相変わらず何をいってるのかさっぱりわからない。
しかし、よく聞いてみるとこんなふうに聞こえた。

オゥオゥオゥオゥ、、、、、

私の身体を鼻先にのせているのは、他でもないオットセイだった。
出番が終ったのに、いつまでも芸をしつづけた挙句、
ビーチボールのかわりに私を鼻先にのせて、時には宙に飛ばしたりしている。
イルカはと言えば、私に気付く事もなく
早く引っ込めよ、オレの出番なんだからさ。
と言わんばかりに、クィックィッしている。
しかし、本当のところは相変わらずわからない。
うちひしがれた私は、早くこの場から立ち去りたい一心でオットセイにいった。

早く、私を、落っとせいっ、、、、


私はプールに落とされると
自分のダジャレの寒さに震えながらプールサイドまで泳ぎ、唇をかみしめた。
チアノーゼになっていた。

......................................

何もムキになってアップアップアップする必要もなかった、
という言葉は胸の中にそっとしまっておいてください。




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