即興詩。即ち書きだめ。

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2002年03月30日(土)


国道向こうの世界



扉を開けると
途端に潮のかおりがした
風が 吹いているのだ
今日はやけに強く
僕は踏み出した
一歩
一歩
海岸線沿いの国道で足止めをくらい
すぐ其処に見える大きな世界に思いを馳せる
とてつもなく遠い気がして立ちすくむ
振り返って巻き戻したい
僕は何故 此処まで来たのだ
わかっていたのだ
国道を越えてあの世界までは行けないということ
あの果てしない青へは届かないということ
ライトが
いつまでたっても変わらない
赤い目をして僕を睨む
帰れ
帰れと手を払って

結局は
眺めていることしか出来ないのだ
国道向こうの世界を、この位置から
あぁ
潮のかおりは確かにリアルだったのに



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