日々妄想
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三藤話書いてて煮詰まり、アビスプレイしてなんだか色々涙がでてくるシーンの連続でへこみまくりだし、でもしっかりちゃっかり闘技場頑張ったりしてたり…。
昨日、つづるんのチャットにお邪魔して、美麗絵で目を潤し、三藤、三藤〜と思っているのに、何故かうまいコトかけない。 現実逃避でなぜかサフィール少年時代など妄想する。 なぜサフィール…… 自分で自分がわからない。妄想するならガイだのルークだのアッシュだのピオニー陛下だのジェイドだのフリングスだの盛りだくさんなハズなのに… そうそう、心の奥底で持っているアビス妄想CPは、昨日のつづるんの発言からすると王道から離れているコトを自覚しました。
というわけではずしまくりなサフィール少年もの。 将来「きぃぃぃぃ、私をバカにするとはー」とヒステリックに叫ぶ科学者さん。嫌われ者なのだがバカで可愛い。色々はずしまくりなのはわかっていますが、リハビリかわりに色々書き散らしているものの一つです。お目汚しすみません。
「殿下!兄さん!そしてサフィール。いい加減にしないと風邪をひいてしまいますよ」 彼の聡明なる妹が、ぼくらの行為をたしなめるように声をかける。 そうすると「参ったな。また叱られた」と肩をすくめ大げさに吐息しながらも、嬉しそうな表情を隠そうともせず、殿下は素直に彼女の言葉に従う。 「なあ、紅茶でもなんでもいいから温かいものを飲ませてくれよ」 ちゃっかりねだる事も忘れない。無邪気さを装った殿下の誘いに、複雑な顔をみせながらも彼女は頷く。 振り返りぼくらを見たが、彼がそばにいた殿下がいなくなった事さえも気づかず、積もった雪の大地にフォニム形成の図式を解いているのをみて諦めがついたようだ。 そのまま殿下を伴って中に入っていった。
積もる雪が彼の書いた図式を隠していっている。 だが彼は何も気にしない。 もう彼の目はこの図式の先にあるものしか頭にないのだ。 それをただ見守りながら、寒さに身震いする。 ふと顔をあげてぼくをみる。 「何をしている」 咎めるような激しい目でみられ、言葉がのどの奥にはりつく。 見ていてはまずかったのだろうか。 殿下とは違い、ぼくが彼の為そうとする事を見守るような近し仲ではなかったのかもしれない。 ただ何もしらない周囲からは、「天才」という安っぽく大まかな括りで一緒にされていた。ただそれだけだったのかもしれない。 彼が願う禁忌を共有する存在ではなかったのだ。 ネビリム先生が来る前の、冷酷で残虐だった彼を思い出した。 疎外感や羞恥などが混ざり合って、思わず目が熱くなる。 それを彼にだけは見られたくなくて、自分の靴先に目を落とす。 「君の得意な事をなぜ為そうとしないのですか。私がこの雪の中、必死で解読しているというのに…やれやれ」 彼の言葉に思わず顔をあげてしまう。 彼は立ち上がって、大半雪に覆われたフォニム解析図を腕を組んでみている。 「フォミクリーを…いえ…ネビリム先生を復活させるのです。私とあなたなら出来る。そうでしょう」 自分に言い聞かせるかのように、険しい目で自分の書き上げた解析図を見ている。 おかしい。疎外もされていなかった。羞恥など感じる必要もなかった。 なのに何故か先ほどよりも視界がゆらぐのだ。 「まさか、泣いているのですか?そんなヒマがあるとは羨ましい」 また木の棒をもち、先ほどのものに何かしら手を加えていく彼の背に 「泣いているわけないでしょう、このぼくが!この寒さのため、少しばかり休みをとっていただけです。全くあなたときたら」と文句を言ってみる。 クルリと振り返り、可笑しそうに、こういうときだけは年相応な表情で 「では洟垂れですね。ほら、あなたの鼻から大量の…」 「うわあああああ。華麗な天才のぼくを洟垂れ呼ばわりするとはー!」 「洟垂れでしょう。何もしない役立たずなんですから」 「きぃぃぃぃ!おぼえてなさい!絶対私がネビリム先生を蘇らすための決定的なものを差し出してあげますからね!」 「ええ、期待しています。あなたは貧相でプライドだけ高いくせにまもともな人間関係を構築できずに自分の世界にだけ浸っている傾向が見られる挙動不審なダメ人間ですが、その頭脳と着眼点だけは私も一目をおいていますから」 からかうわけでもなく、真剣な面持ちでぼくをみている。 胸がドクンと脈打つ。 「ま、洟垂れですけどね」 からかう事を忘れずに、また地面に目を落とす。 「だから洟垂れと言うなぁ!」
それが遠い日の約束。 約束だったじゃないですか。 やっとやっと、それが叶うのに…… 叶うのに…
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