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| 2006年03月02日(木) ■ |
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| <少年万華鏡>シリーズ |
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長野まゆみの初期作品集<少年万華鏡>シリーズを読んだが、これはなかなかだ。ものすごく面白いというのではないけれど(けしてエンターテインメントではないし)、ああ、この感覚わかる!という感じだ。
この人は本当に、宮沢賢治や江戸川乱歩、夢野久作あたりの作家が好きなんだろうなあと。よく研究しているなあと感心する。児童書に分類されているが、難しい漢字を多用しているので(そこが賢治の詩に似ている)、子どもはどう感じるのだろうか?と心配になったりもするのだが、心配するには及ばないかも。
ただ、宮沢賢治、江戸川乱歩、夢野久作といった作家は、かなり個性の強い作家だし、現在の子どもたちがその感覚に共感を覚えるのだろうか?と思う。
<少年万華鏡>は、けして子どもっぽくもなく、幼稚でもなく、上記の作家らの特徴をふんだんに盛り込んで、また新たなイメージを作り出しているので、大人が読んで懐かしさに浸るというのは十分あり得るが、こうした作家たちを知らない子どもたちがこの本を読んだら、一体どんな感じがするのだろう?と興味がわく。
図書館の本は結構ボロボロになってきていて、読んだ人の多さを物語っているが、これは子どもたちが読んだものか、それとも大人が好んで読んだものか、ぜひ知りたいものだ。この世界は、大人こそ興味を惹かれる世界ではないだろうか?と思うから。
この作家は美術系の出身だけに、色や情景描写の感覚も独特で、また植物や鉱物が好きといった賢治に似た趣味も持ち合わせているので、そのあたりも結構面白い。
〓〓〓 BOOK
◆読了した本
『三日月少年漂流記 長野まゆみEarly Works少年万華鏡』/長野 まゆみ (著) 単行本: 176 p ; サイズ(cm): 19 x 13 出版社: 河出書房新社 ; ISBN: 4309621015 ; (October 1998) 内容(「MARC」データベースより) 銅貨と水蓮の二人の少年が、盗まれた自動人形・三日月少年をめぐって不思議な冒険をする標題作のほか、「銀色と黒蜜糖」と詩篇を収める、作家・長野まゆみの幻の初期作品集。
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