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| 2004年11月02日(火) ■ |
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| ハーラン・コーベン 『唇を閉ざせ』 |
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先日、アポロ13号が「面白い」と言っていた、ハーラン・コーベンを読んだ。上下巻を一気に読めたのだから、たしかに展開は面白いのだが、結末にあっけにとられた。
ミステリだから、どんでん返しや、あっという驚きの結末があるのはいい、というか、むしろそれを期待しているわけだが、それにしても、この主人公ってアホじゃないの?って感じで、あ〜、もう呆れて物も言えないってくらい、別の意味で驚いた。
オビに「ジェットコースター・ストーリー」とあるように、次の展開が気になって途中でやめられなくなるのだから、面白い本だと言っても差し支えないが、ちょっとこれはないでしょうよという結末には唖然。殺された人たちは、救われないよねえ。
これは、先日マーケットプレイスで買った「マイロン・ポライター」のシリーズではなく、単独の話なのだが、ちょっと心配になってきた。たぶん、一気に読める本だとは思うが、読んだ後に、ああ、またこんなもの読んじゃったという感覚に襲われるんじゃないだろうかと。(^^;
一気に読めると言うところで、「ハーラン・コーベンは面白いよ」と言えるだろうと思うのだが、個人的にはあまり好きではないかもしれない。というのも、私の場合、やはり主人公(男女問わず)に魅力を感じないと、ダメなのだ。これに関しては、アポロ13号も「主人公には魅力がない」と言っていた。
そういう意味で、マキャモンが描く主人公は私の好みに合っているってことなんだろう。まだ全部読んだわけではないが、これまで読んだ作品では、どの作品の主人公も好きだし。同じく、カール・ハイアセンの作品の主人公も好き。文章的にも、コーベンよりマキャモンのほうが上手いと思うし。
一方、キングやアン・ライス、ロバート・B・パーカーなどは好みではない。ストーリーはともかく、主人公が好きになれないのだ。これは、何もミステリに限ったことではなく、純文学でもファンタジーでも一緒。
ちなみに、作中の殺人鬼「キルロイ」に関しては、青山先生が 「ロスト・オン・ザ・ネット」 の中で言及されていたが、その「キルロイ」とは無関係ではあるものの、このあだ名は、そこから取られているものだと思う。
〓〓〓 BOOK
◆読了した本
『唇を閉ざせ』(上)/ハーラン・コーベン 文庫: 292 p ; サイズ(cm): 15 x 11 出版社: 講談社 ; ISBN: 4062735644 ; 上 巻 (2002/10) 内容(「BOOK」データベースより) NYの若い小児科医ベックは、亡き妻エリザベスのことを思い続けていた。今から8年前、二人は連続殺人鬼キルロイに襲われ、彼だけが九死に一生を得たのだ。そんな彼のもとに一通の謎のメールが届く。そのメールには、ベックとエリザベスしか知らないはずの秘密が隠されていた。悪質ないたずらか、それとも。
『唇を閉ざせ』(下)/ハーラン・コーベン 文庫: 291 p ; サイズ(cm): 15 x 11 出版社: 講談社 ; ISBN: 4062735652 ; 下 巻 (2002/10) 内容(「BOOK」データベースより) 謎のメールを解読して妻のエリザベスが生きていることを確信したベックは、彼女の居場所の手がかりを探し求める。しかし、二人の友人だった女性カメラマンが殺害され、ワナにはめられたベックは犯人として追われるはめに…。逃亡者となったベックは妻と再会できるのか?そして8年前の悲劇の真相とは。
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