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2003年07月03日(木)
原文で味わう新しいアメリカの短編小説(10)

「原文で味わう新しいアメリカの短編小説」講座第十回
テキスト:「The Leather Man」/E.L.Doctorow (from The Paris Review 1984)

エドガー・ローレンス・ドクトロウ。1931年生まれ。
純文学と大衆小説とのぎりぎりのところで書いており、作品のほとんどがベストセラーになっている作家。歴史上の出来事を小説にするのを好み、特に現代史、20世紀以降の歴史に目を向け、歴史の中に埋もれてしまった人々を引っ張り出してくるのが大好き!そのため作品は独特のノスタルジーを漂わせており、読者に何やら懐かしい思いを味あわせる。広い意味で左翼的。

最大のベストセラーは1974年に出版された『Ragtime』で、ミュージカルに仕立てられ、ブロードウェイで大ヒットをした。今回の課題の「The Leather Man」は、1984年出版の『Lives of the Poets』に収録されている。

『ラグタイム』ハヤカワ文庫NV


<キーワード>

Harry Houdini(ハリー・フーディニ)
実在のescape artist(脱出マジシャン)で、多くの作家に創作意欲をわかせている。今回の「The Leather Man」にも登場するが、『Ragtime』にも登場する。授業の冒頭で、ミュージカル『Ragtime』のCDを聴かせてもらったが、たしかに「フーディニ!」と叫んでいた。そういえば、マイケル・シェイボンの『カヴァリエ&クレイの驚くべき冒険』にも出てきた。

●Henry David Thoreau (1817-1862)(ヘンリー・デイヴィッド・ソロー)
『Walden; Or, Life in the Woods』(翻訳『森の生活─ウォールデン』)の著者。

「Walden」─マサチューセッツにあるWalden Pondのほとりに小屋を建て、自然の中で孤独に暮らした様子を描いたもの。
※ウェブ上で読めます。

・「アメリカの根本的思想=Do It Yourself」─アメリカの思想の原点には、人と関わりたくない、関わって欲しくないというものがあり、ソローのように人と交わらずに暮らしていきたいという人たちがいる。マーク・トウェインの『ハックルベリー・フィンの冒険』も、そういう思想の源流となっている。今回の課題の「レザー・マン」はそういう人たちを指しているが、最近の最も凶悪なレザー・マンは、あの連邦ビル爆破犯「ユナ・ボマー」(本名=セオドア・カジンスキー、薬物注射による公開死刑が実施された)。

●「Woodstock」
これに関しては、マイケル・カニンガムの講義日記で触れているので、そちらを参照してください。

※今回のドクトロウの作品は難しかった。最初にざっと読んだときは面白いと感じたのに、読めば読むほどわからなくなった。授業に出ても、完璧に理解したとはいい難いかも。何の話かはわかった。でも、何を言いたいのかはまだ疑問という感じ。マイケル・シェイボンもそうだったが、短ければ短いほど難しいという見本のような作品。先日BOOK・OFFで買った『ビリー・バスゲイト』はギャングの話で面白いらしいが(ギャングの話だから面白いのか、ギャングとかは関係なく面白いのか、どちらなのかは不明)、ここでめげずに挑戦してみよう。ちなみに青山先生はドクトロウがお好きらしい。


◆次回(後期)の課題
「Friends」/Grace Paley

おまけ
「Letters From Bill G」
今回資料の検索中に見つけたサイト。ちなみに私はBill Gファン!


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