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2003年05月13日(火)
悩める狼男たち

マイケル・シェイボンの『悩める狼男たち』を読了。
これはすごい!なにがって、言葉がすごい。この人の持っている錬金術のような言葉の感覚は、他ではあまりお目にかかれないかもしれない。そういうことをあまり気にせずに、ただ早く読もうとして流してしまうと、うっかり気づかないかもしれないが、ここに書かれている比喩やウィットは、シェイボンの素晴らしい想像力がもたらしたものだと思う。

物語の世界としては、イーサン・ケイニンのほうが個人的には好きだが、ケイニンよりもシェイボンのほうがクールかな?でも、文体は似ていると言えるだろう。「詩的」でない、緻密な文章が好き。

最後の「暗黒製造工場で」という一編は、結構ツボにはまったかも。SFのようなホラーのようなこのスタイルは、読み始めたばかりのシェイボン編集の冒険活劇短編集『McSweeney's Mammoth Treasury of Thrilling Tales』に通じるものがあるかも。


〓〓〓 BOOK

◆読了した本

『悩める狼男たち』/マイケル・シェイボン
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ポールの家の隣に住むティモシーは、ひと癖もふた癖もある小学生。いつもいろんなものになりきってしまう彼だが、狼男はやりすぎだった。女の子にかみついてケガをさせてしまったティモシーは、校長先生に呼び出されてしまい…。

思春期の少年たちが抱える悩みを描いた表題作のほか、不妊症で悩んでいた妻が連続レイプ犯に犯され妊娠、その赤ん坊を産むことに決めた彼女に対する夫の心の動きを描いた「狼男の息子」、そして考古学者が調査に訪れた町で出くわした恐ろしい体験をつづった怪奇小説「暗黒製造工場で」など短篇9篇を収録。

著者は『カヴァリエ&クレイの驚くべき冒険』で、2001年度のピューリッツァー賞フィクション部門を受賞、マイケル・ダグラス主演で映画化された『ワンダー・ボーイズ』などでも知られるマイケル・シェイボン。本作品は短篇集第2作となる。現代のどの家庭にもありそうな、どこかぎこちない家族関係をどうにかして修復しようと試みる悩める人たち。そんな彼らを、ときには温かく、ときには辛辣に描いている。

「狼男の息子」で、冷えきった夫婦仲を元に戻すきっかけを作ったのがレイプ犯であること。出産が遅れている妻に、夫の威厳をなくしていた彼が行った「処置」。そして出産後、赤ちゃんを交え親子3人を看護婦がカメラに収めるシーン。著者の毒のある独特の発想とストーリーには、社会に対するアイロニーが多分に含まれている。(石井和人)

目次
悩める狼男たち
家探し
狼男の息子
グリーンの本
ミセス・ボックス
スパイク
ハリス・フェトコの経歴
あれがわたしだった
暗黒製造工場で


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