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| 2003年02月17日(月) ■ |
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| BOOK PLUS CLASSICS |
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アレクサンドル・デュマの『モンテ・クリスト伯』を読み始めた。 古典というのは何かきっかけがないと、敬遠してなかなか手が伸びないのだが、これはリチャード・ハリス(ハリポタのダンブルドア役)が映画に出演したので、読んでみようかと思った。
古典、それも名作と言われるものがなぜ後世に残って、いつまでも読み継がれるのか。それは、時代を超えてなお面白いからだ。しかし古典はあまり売れない。難しいという先入観があって「敬遠して手が伸びない」からだ。
ところが、実際中高生に聞いてみると、シェイクスピアを読んでみたいとか、ディケンズを読みたいという声も聞こえる。けしてマンガばかり読んでいる学生ばかりではないことがわかる。
何かのきっかけがあればいい。学校で無理に薦められるものは、だいたい読みたがらないものだから、それ以外のきっかけがいいのだが、そういうきっかけは、人それぞれに違うだろう。しかし、「名作文学全集」が家にあったら、しかも今までは豪華な分厚い単行本で価格も高かったのに、気軽な装丁で安く買えるとしたらどうだろう?
そんなわけで「BOOK PLUS CLASSICS」というのを考えてみた。なにも角川のBOOK PLUSシリーズに入れることはないのだが、ああいうペーパーバックのような装丁で、気軽に手にとれる雰囲気という意味で、BOOK PLUSとしてみた。しかも表紙にイラストなどを入れる必要もなく、デザインは全部同じでいい、ベタ1色でもいい。なぜなら、名作のタイトルは知られているからだ。しかも価格は1000円から1500円の間で(できれば1000円均一が望ましい)、薄くても厚くても、完訳で1冊とするのが基本。
そういう古典の名作の本があったら、私なら買う(基準にはならないが)。古典は買って損はない。現代作家だって、古典を引用したり、古典から発想を得ていたりするのだから、持っていてマイナスになることはない。
豪華な文学全集もそれはそれでいいが、こういう気軽に手に取れる本、気軽に買える名作本があってもいいと思う。今や文庫はもう古いし、おしゃれじゃない。その割に高い。いろいろ読んできた中で、ペーパーバックがいちばん読みやすい形だと思う。何でも分冊にしてしまう日本で、敢えてひとつの物語は1冊でという姿勢で、紙質などは雑でいいし、過剰な装丁もやめて、ぜひ名作のペーパーバックを作って欲しいと思う。
これは『モンテ・クリスト伯』(講談社のスーパー文庫)を読んでいて、切実に思ったこと。このスーパー文庫は、岩波文庫だと7冊にもなる物語を1冊にしたもの。つくりはPBのような感じで(それでも表紙の裏に貼り付けてある紙やカバー、帯など、まだまだ過剰だが。紙ももっと薄くてもいい)、非常に気軽に読めていいのだ。ただ問題は大きさで、B5版の大きさだから、これはちょっと持ちにくい。BOOK PLUSの大きさにしたら厚さはどうなるだろうか?と思うが、分厚くてもいいじゃないかと思う。B5サイズで4センチ弱だから、BOOK PLUSの大きさにしたらその倍?それでも全然OKだ。
だって、古典は本当に面白いんだから!
〓〓〓 BOOK
◆読了した本
Awful End (Eddie Dickens Trilogy S.)/Philip Ardagh (著)
これはユーモア小説というよりノンセンスの部類。ノンセンスはあまり好きじゃないので、設定は面白いが、あまり評価できない。
感想は「私の読書の記録」に。
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