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読んでね。
『影のオンブリア』
(パトリシア・A・マキリップ)


冒頭の抜粋(英語)
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2004年08月04日(水)
お母さんは「赤毛のアン」が大好き(吉野朔実) / 花の魔法、白のドラゴン

●読了:お母さんは「赤毛のアン」が大好き(吉野朔実)角川文庫
アンテナリンク先のどこか数ヶ所で見かけて、面白そうなので図書館で借りてみた。かる〜く読める、本についてのエッセイマンガ。
吉野朔実氏とはあまり本の趣味が合いそうもないけど、本に対する軽妙かつ貪欲な姿勢は好き。エンターテイメント、ミステリーからバリバリの文学書まで、わりと名の通った本をネタにしている。知らない本でも内容紹介がちゃんとあって、その上で笑わせてくれるので「読んだ人にだけわかる」という風でもない。
カフカの『変身』の話なんて鋭い! そうそうそう、あの話も謎が多いんだよね。主人公が変身した虫がどんな姿形をしてるか、これと同じことをドイツ文学史の授業で聞いたことがあるのを思い出した。原文を読みながらドーム型だの、足が沢山あってどうのと解読したなぁ。標題作の「お母さんは『赤毛のアン』が大好き」は面白かった。興味を持った人は、まずこれだけ本屋さんで立ち読みしてみるといいかも。角川文庫だからありそうだし。しかし「アン子」はないだろう(^^; ・・・せめて「杏(アン)」とか、「杏子」とかさ。
「"読みきった"自慢」は、私なら何だろうか。ちょっと前まで「『指輪物語』を原書で完読した」だったけど、こんなの今時珍しくないし・・・。『お父さんは時代小説(チャンバラ)が大好き』『弟の家には本棚がない』も読んでみよう。

内容(「BOOK」データベースより)
カフカの『変身』で主人公が変身する虫はどんな虫?本の解説は本文の前に読む、それとも後?『大菩薩峠』全巻と安吾の問題長編『吹雪物語』、どちらを読みきったら自慢になる?リアリストの母の愛読書は『赤毛のアン』。その理由は?こよなく読書を愛する本の虫たちの仲むつまじい会話が、かわいいエッセイ漫画になりました。読み終えた後、もっと本が読みたくなる一冊です。柴田元幸とのオースター談議付。


▲近刊:花の魔法、白のドラゴン(ダイアナ・ウィン・ジョーンズ)
(今月下旬発売)アマゾンで予約できます。¥2,520 徳間書店。
徳間の本はいつも1600円前後なのにこれだけやたらと高いのは、この本が長いから。The Merlin Conspiracyはジョーンズさんの著作の中では一番長い。『ヘックスウッド』もかなりだけど、マーリンほどではないね。The Merlin Conspiracyのハードカバーは厚さが4.5センチあるんだぞ。

<『子どもの本だより2004年7/8月号』より内容紹介を引用>
ブレスト諸島の王室づき魔法使いの娘ロディは、国中の魔法を司る〈マーリン〉が、恐ろしい陰謀をくわだてていることに気付いてしまう。だが無論、大人たちはそんな話は信じてくれない。ロディの味方は、やはり王室づき魔法使いの子で「どんな魔法もひっくり返してかけてしまう」少年グランド、異世界から来た魔法修行中の年上の少年ニック、おびえて燃えあがるサラマンダーの群れ、気の良いゾウに、わがまま放題の双子の従姉妹と、おかしな連中ばかり。頼れるのは、古の魔女から〈花の魔法〉を譲られた自分自身だけ・・・?
一方、長年魔法を習いたいと願っていたニックは、ある日ロンドンのホテルから異世界に足を踏み入れ、事情がわからぬままロディを助けようとするうちに、ブレストの大地に眠っていた〈白のドラゴン〉を目覚めさせることに・・・!
平行世界を舞台に(ニックとロディ)二つの視点から描かれた、著者渾身の最長編! 英国での最新作。

 
で、何度も書くけどこれはDeep Secret】の後日譚、続編です。この2作は「ハウル」と「アブダラ」みたいな関係だと思えばOK。本来なら『花の魔法〜』はDeep Secretの後に来る話なのに、どうしてDeep Secretが無視されてるんだろう。一話完結ではあるけど、直結したシリーズものだから明らかに前作のネタバレしてるし、普通の地球人の少年であるニックがどうして「長年魔法を習いたいと願っていた」のか、また「ホテルから異世界へ」がシリーズ共通の"別世界へ行く方法"だというのも"Deep Secret"を読んでないと分からない。
後書きにも何も書いてなかったら暴れてやる。Deep Secretを抹殺するなんて許せん!「児童書ではない」「徳間には向かない」という言い訳も認めないぞ。『花の魔法〜』はよくて、Deep Secretはダメってことがあるかばかやろう。

●アマゾンから到着 洋書1冊¥1616 和書1冊¥1785
The Spook's Apprentice(Joe Delaney)
呪われた首環の物語(ダイアナ・ウィン・ジョーンズ)