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読んでね。
『影のオンブリア』
(パトリシア・A・マキリップ)


冒頭の抜粋(英語)
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2004年01月19日(月)
海より生まれし娘(ダイアナ・マーセラス)読了

●読了:Mother Ocean, Daughter Sea(Diana Marcellas)
翻訳≫海より生まれし娘(上)(下)
≪内容≫
はるか昔、アレマニ人は疫病や子供たちの誘拐事件を理由に大規模な魔女狩りをおこない、魔女一族シャーリアを滅亡に導いた・・・。それから3世紀。19歳のブライアリーは魔女であることを隠し、治療師として海辺の洞窟にひっそりと暮らしていた。ところが、重傷を負った少年を治療するために、アレマニ人の若き伯爵メルファランのまえで魔女の術を使わねばならなくなり・・・。
魔女の術を使って伯爵夫人を流産の危機から救ったために、公爵の魔女裁判へ召喚されたブライアリー。優しく英明なメルファラン伯爵は妻子を救ってくれた彼女を必ず守ると誓い、裁判が開かれる公爵領に同行した。魔女であるがゆえに迫害されながらも、魔女一族の末裔として課せられた重大な使命に立ち向かうブライアリー、そして彼女を必死に助けようとする伯爵。やがて二人の間に身分と種族の確執を越えた愛が芽生え・・・。気鋭の新星が贈る異世界ロマンス3部作堂々開幕。


面白くなかったというより、チャンネル(周波数)が合ってない感じだった。あまり楽しめなかったのはとても残念。
この「異世界ロマンス」という言い方は語弊があるんじゃないか? どんなに素敵なロマンスなのかと思ったら早い話が不倫だし、ヒーロー役の筈のメルファランは奥方のベッドにもぐりこんだまま、ダラダラと優柔不断でどこが素敵なんだかよく分からないし・・・ああそうか、危機的状況に置かれた男女は惹かれやすいって言うしね・・・なんて読みながら考えてしまった。描きたい「関係」はタイトルからも分かるように恋愛よりも「母と娘」の方なんじゃないかなぁ。前半はブライアリーが気に入らなくてイライラしてたけど、中間部でブライアリーの「娘」が出てきてからはずっと読みやすくなってホッとした。守るものができると強くなれるんだね。
この本はブライアリーというキャラクターやロマンスそのものではなくて、周りの動きに注目して読む方が読みやすいかも。全体の構図を俯瞰すると、ブライアリーはストーリーを引っ張る強い主人公ではなくて、単なるキッカケ、触媒のような透明な存在。ただ周りの動きに流されていくような役割・・・。だからブライアリー本人に注目するとおバカに見えちゃって、もうちょっと考えて行動しなさいよ!ってフラストレーションを感じたりするんだけど。
伯爵、侯爵たち貴族の勢力争いの力関係、誰と誰がライバルで・・・という争いも詳しく描かれていた。私はそちらにはあまり興味が持てなくて途中からザッピングで終わらせてしまったけど、山ほど出てくる貴族たちをじっくり解析すればまた感想が違ってきたかも。
*2巻:The Sea Lark's Song / 『夢の灯りがささやくとき(上・下)』
*3巻:Twilight Rising, Serpent's Dream 2004/08/01発売予定