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エンピツユニオン



読んでね。
『影のオンブリア』
(パトリシア・A・マキリップ)


冒頭の抜粋(英語)
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2002年04月15日(月)
『血のごとく赤く―幻想童話集』(タニス・リー)

●読書中:『血のごとく赤く―幻想童話集』(タニス・リー)
内容(「BOOK」データベースより)
さあ、お聞きなさい、グリマー姉妹のおとぎ話を。美しいけれど邪悪な王女や可憐な姫君をまどわす魔物の王子、闇の公子に恋した乙女や狼に変身する美少女たちがくりひろげる、美しく妖しく残酷な九つの物話を…。ダーク・ファンタジィ界の女王がグリム兄弟ならぬグリマー姉妹の名を借りて、「白雪姫」「シンデレラ」「美女と野獣」「ハーメルンの笛吹き」などおなじみの童話をモチーフに織りあげた、魅惑の幻想童話集。

◎収録作品(元ネタ)
・報われた笛吹き Paid Piper(ハーメルンの笛吹き男)
・血のごとく赤く Red As Blood(白雪姫)
・いばらの森 Thorns(眠り姫)
・時計が時を告げたなら When the Clock Strikes(シンデレラ)
・黄金の綱 The Golden Rope(ラプンツェル)
・姫君の未来 The Princess and Her Future(蛙の王様)
・狼の森 Wolfland(赤頭巾)
・墨のごとく黒く Black As Ink(白鳥の湖)
・緑の薔薇 Beauty(美女と野獣)

昔話に独自の設定を織り交ぜるという手法はわりと良く見るし、グリム童話はそういうのが一番出尽くしてるジャンルだと思う。だからこそ作者のセンスがもろに出る。ブラックかつ耽美なグリマー姉妹のおとぎ話か。シンデレラが赤毛の魔女とはね!

●読書中:The Silver Kiss(Annette Curtis Klause)@7章
今日中に半分(10章)までいけるかな。今までのところは、ゾーイの葛藤と家庭の事情ばかり描いていて、サイモンが吸血鬼である必然性がない。彼は普通の人間だった方がかえって設定的には良かったんじゃない?なんて思ったりもする。インパクト弱いなァ。いやいや、判断はまだ早い?

●Chapter Ones@HarperCollins
Fire and HemlockChapter One
The Homeward BoundersChapter One
それぞれのUS版の冒頭です。ハーパーコリンズで公開されてたので、DWJ著作リストからもリンクしておいた。

●買った本 ¥2140
『東京セブンローズ(上)』(井上ひさし)¥700
『ホビットの冒険(上)』(J.R.R.トールキン)¥756
『ホビットの冒険(下)』(J.R.R.トールキン)¥714

◎『東京セブンローズ』
ず〜〜〜っと気になってた本だ。(^-^;実際おもしろいかどうかはまったく分からんが、何年もしつこく気にしつづけた自分の気持ちを尊重して(笑)、文庫化を機会に買ってみた。

●ハイペリオン関連情報
◎John Keats(1795‐1821)略歴
イギリス・ロマン派後期の詩人。ロンドンの貸馬車屋の子に生まれ,若くして父母を失い, 15 歳で医者の徒弟になる。バイロンやシェリーとは異なり,社会的に低い階層に生まれ若くして社会に出たことは,彼に実人生の厳しさを教えることになる。 10 代半ばころから E.スペンサーや J.H.L.ハントなどを読み,その影響のもとに自らも詩作を始める。ペトラルカ形式のソネット《チャップマン訳ホメロスを初めて読みて》は 20 歳の時の傑作で,新古典主義の文体で書かれたポープ訳ホメロスが一般的であった時代にあって, 17 世紀初頭に書かれた G.チャップマン訳に感動したキーツの感性は,まさにロマン派のそれであったと言える。これら初期の詩を集めた処女詩集が 22 歳で出るが,短詩が多く,偉大な詩人たらんとしたキーツは大作を書くことにとりつかれ, 1817 年《エンディミオン》を執筆する。その間にも彼はシェークスピアを耽読し,翌年 1 月にはソネット《リア王再読》を書き,初期の詩で追求した感覚美に満ちたスペンサー的ロマンスの世界との決別を表明する。そして同年夏のスコットランド旅行,処女詩集や《エンディミオン》に対する各誌の酷評, F.ブローンとの婚約,弟の死などを通してしだいに人生への洞察を深めていく。

 こうして迎えた 19 年はキーツの〈驚異の年〉となる。中世趣味あふれる《聖アグネスの宵》,バラッド風《つれなき美女》,オード形式をとった《ギリシア古瓶の賦》《夜鶯への賦》《憂鬱の賦》《秋へ》などはいずれも最高傑作で,そこでは耽美的夢幻性と現実意識とが融合した形で結晶化している。また,真の芸術家の歩むべき道を模索した《ハイピアリオンの没落》も重要な作である。しかし同年秋からは胸の病が悪化の一途をたどり,加えて経済的困窮,F.ブローンとの婚約解消などが容赦なくキーツの心身をさいなみ,第二詩集が出版された 20 年には,医師から転地療養を命ぜられる。翌年 2 月ローマで死去。 25 歳。キーツは単に前時代のA.ポープや N.ボアローへの反発から中世的・ギリシア的・口承伝承的世界,すなわち非現実的な美の世界を創造したのではない。辛苦に満ちたこの世を〈魂形成の谷〉と呼び,現実の人生に立ち向かっていく姿勢を示している点 (1819 年 4 月書簡) からもわかる通り,彼の詩的世界には強烈な現実意識が織り込まれていて,両者の微妙な均衡の上にキーツの価値は存するのである。

 彼は後に A.テニソンやラファエル前派の芸術家に多大な影響を与えた。日本へは明治になってさかんに紹介され,上田敏,平田禿木をはじめ多くの浪漫主義作家が翻訳の筆をとった。さらに思想面や詩形式でもその影響は濃く, 島崎藤村は《ギリシア古瓶の賦》に触発されて《白磁花瓶賦》を著し, 薄田泣菫はキーツのソネットをもとに〈絶句〉,オードをもとに〈賦〉という独自の定型詩を発達させた。

◎エンディミオン Endymion:A Poetic Romance
イギリスの詩人ジョン・キーツ作の英雄体二行連句で書かれた 4 部からなる物語詩。 1817 年 4 〜 11 月執筆,18 年出版。オウィディウスの《転身物語》,M.ドレートンの《月影の人》 (1606) などを材源とするこの詩で,牧者エンディミオンが第 1 部において夢の中で出会う月の女神シンシアを求めて,地下 (第 2 部),海底 (第 3 部),空 (第 4 部) と彷徨し,最終部で出会う〈インドの少女〉が実はシンシアへと変身する。理想美と現実,想像力と真理との相互関係を寓喩化した作品である。

◎エンデュミオン
ギリシア神話で,小アジアのカリア地方の羊飼いの美少年。月の女神セレネは,ラトモス山中で眠っている少年を見て恋心を覚え,その美しさを飽かず眺めていられるよう,彼に永遠の眠りを与え,日が沈むと地上に降っては,若さを保ったまま眠りつづける恋人と夜をともにしたという。キーツの長詩《エンディミオン》は,永遠の美の探求をこの神話に託して歌った作品として名高い。