2007年04月08日(日)

しとしと雨の中で


こうなることはわかっていた。
始まる前からわかっていたことなのに涙が止まらない。

お互い好きじゃないくせに付き合い続けて
あいまいな距離を楽しめていたのははじめのうちだけ。
本当に好きになったわけでもないのに私は彼氏にすべてを求め
彼は私を友達以上にすることはなかった。

温度差を感じていたのははじめから。
お互いに都合のいい存在だったことはわかっていたのに。
だったらはじめから付き合わなければよかった。
こんなに気持ちが移ってから別れるなんて頭が悪すぎる。


月に雲がかかる空の下で、酔った勢いで抱きしめられた。
ぎゅっと力を込めて。
好きだなんてこれっぽっちも思わないクラスメート。
嫌ではなかった。
あの時、彼はああしたかったからああした。
やりたかったから行動に移しただけ。
そんな当たり前のことが私たちの間にはなくて。
知っていたのにずっと目を背けていた臆病な自分。

当たり前にあることがなかった。
それが何かわからなかった。
でも、気付いてしまった。

いつもどんな顔をして会えばいいのかわからなかった。
大切にしていないくせに自分だけ大切にして欲しいなんてできるわけない。
だけど大切になんて出来なかったよ。
形にしてみても、心から思えることなんてなかったよ。

無償で認めてくれる存在がなくなるのが怖くて別れるなんて考えられなかった。
でもこのまま続けても見えない傷が広がるだけ。

思ってもいないのに「もう話したくない」と一人で先に店を出た。
涙が自然に溢れ出た。
相談できる人なんて誰もいやしない。
その事実にまた悲しくなる。

私なんて、結局一人なんだ。
初めて認めてもらえたような気がしたけど、
気がしただけ。
それもわかってた。
なのに「彼氏」の響きに夢を見てただけ。

彼氏彼女の名前を取ったら友達と何も変わらなかった。
知ってたけど知らなかった。
今やっと、現実に目を向けてるんだ。




過去  日記一覧  未来

 アイタタタ日記宣言

 メールフォーム / love letter