木曜サスペンス劇場



それは急に起きた。
22日の午後11時、私が帰ってきた時だった。

化粧を落とすつもりで洗面台に行こうとした時、洗面所の壁に普段見ぬ物に目が行ったのだ。嫌悪感を抱くその姿に素早い動き…以前見た事がある…


私は驚き、一瞬動揺した。「まさか!!」
だが、驚いている暇はない。一刻も早くヤツをどうにかせねば。


武器を探したが見つからない私はさらに焦ってしまった。
このままでは…ヤツの思うツボだ!!!
どうにもならず、母親に助けを求めた。

母親は迷う事なく、布団叩きの棒を持ってきた。
そして逃げまどうヤツを叩きまくった。そう、何度も何度も。
勝負はあっけなかった。ヤツは遂に絶命したのである。


私は母親の後ろで全てを見ていたが、ヤツが絶命する瞬間は見なかった。
否、見たくないと言った方が賢明であろう。なぜなら潰れてしまったヤツは酷く醜いに違いなかったからだ。

母親はその後、何事もなく居間に戻って行った。


始末もせずに。





こうして午後11時のゴキブリ事件は無事に幕を閉じたのである。
心残りなのはヤツの始末を誰がするか、という事くらいだが。



注:武器=キンチョール

2006年06月22日(木)

豪快な日記 / タカノヨシオ