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■Raw Like Sushi
2016年12月07日(水)
嫁が僕の誕生日祝いになんかご馳走してくれるとのこと。ありがたいことである。

「何が食べたい?」

と言うのでどうしよっかなー、やっぱご馳走といったらおっぱいかなーとか迷っていたら

「お寿司!」

息子・タク(11才)がすさかず答えた。そうなのだ。僕に決定権はない。僕の誕生日というのは名目で、実質上子供達が希望するご馳走を食べに行くイベントなのだ。タクは寿司大好きでお気に入りの回転寿司屋がある。別にそれでもよい。優しい僕はそう思った。しかし

「でもそれだとRがあまり食べられないでしょ。Rはどうだい」

寿司が苦手な娘・R(13才)のために更に優しさを発揮した。

「うーん、そうだなあ」

Rが迷っていると

「じゃあ『くら寿司』がいいでしょ!寿司屋なのにラーメンとか牛丼もあるよ」

という嫁の鶴の一声で決まってしまった。なんだろう…。ラーメンとか牛丼目的に寿司屋に行くのってすんごい違和感がある。うまく例えられないが、ラブホに行ってエロビデオだけ観て帰ってくるような…、あ、やっぱりうまく例えられない。

回転寿司屋のグレードも下がってしまった。タクお気に入りの店は回転寿司といえどもちょっと高くてネタがでかい。一方108円均一のくら寿司。こんなことになるぐらいだったら余計なことを言わなければよかったが時すでにお寿司。

とはいえご馳走してもらう身なのであまり細かいことは言いますまい。家族4人で一緒に食べられるのならどこだって楽しいのである。

そんなわけで池袋のくら寿司にレッツラゴー。ここはネットで予約が出来るが、土日はめちゃくちゃ混むので昼間の内に予約しておかないと夕飯時にぷらっと行っても絶対に入れないので注意が必要である。午前中に念のため「どのくらい混むんだろ」と検索しておいてよかった…。

無事席に着いて早速注文しまくる僕ら。最初の握りが出てきた時に

「ネタがちっちゃいね…」

思わず呟いてしまったら

「108円だから!」

速攻で嫁のツッコミが。おっと。ネガティブなことは言わず、いいことだけを見つけよう。良かった探しである。ポリアンナ症候群。元彼が芳賀研二。それは梅宮アンナ誠意大将軍。

「パパが食べてるの何〜?ボクも食べられるかな?」

自分が食べたことがないネタも積極的にチャレンジするタクと比べ、食べられるネタが限られているRは

「牛丼とラーメン、どっち頼もうかな〜」

とても寿司屋に来た客とは思えないことで迷っていた。

くら寿司
店内には眼力鋭い北大路欣也様ポスターが強力に牛丼をお勧めしてくる。

「牛丼にする!」

散々迷った挙句頼んだ牛丼は、

くら寿司
「パパも食べる?」

「ちょっとくれ」

吉野家などと比べて甘みが強いが美味しかった。

「ラーメンも食べようかなー。どうしようかなー」

寿司屋に来て全力で寿司から逃げるRは結局どっちも食べたいようだ。

くら寿司
ラーメンについてもまたしても北大路欣也様の眼光が。

「また長い時間悩むぐらいなら頼んじゃえよ」

くら寿司
というわけでラーメンもオーダー。これもちょっと食べさせてもらったらこちらは見事にアレだった。スキー場の食堂やプールの売店、もしくは海の家レベル。しかしネガティブなことは言わないと心に誓ったので

「うん、いいね」

とだけ言っておいた。

なんだかんだ言って子供達は結構満足したようである。デザートもいっぱいあるしガチャガチャもあるし、欣也様はそこらじゅうにいるし、寿司は値段相応だけど、それ以外のアイディアが面白かった。

特にウケたのが、寿司が流れるレーンがふたつあることである。ひとつは普通に流れるレーン、そしてもう一つがこちがらタッチパネル経由で注文した寿司専用のレーンである。

普通のよりメッチャクチャ速くて、びゅばーすと流れて来て、ちゃんとこちらの席の前でビタッと止まる。これは凄かった。まるで

「おまっとさんでした!」

と叫びながら来るようで。あ、これは欣也は欣也でも愛川欣也である。

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