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■愛と青春のつかまり立ち
2006年06月10日(土)
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息子・タク(8ヶ月)が「掴まり立ち」を出来るようになったと嫁が言った。

掴まり立ちとはハイハイから2足歩行へ移行する間の成長過程。どこかに掴まれば立つことが出来る、ということである。タクは最近ハイハイの姿勢からお尻を突き上げてヘコヘコと胸騒ぎの腰付きをよくしていたので、いずれ出来るのも時間の問題だ、と思っていたがこれは早い。

娘・R(2才)が初めて掴まり立ちをした時はどうだったであろうか…と過去の日記を見てみると、ちょうど2年前の今ごろの記述にそれはあった。Rに比べ、タクは2ヶ月ほど早いということになる。

それと僕は当時「掴まり立ち」という言葉を知らなかったようである。嫁に教えてもらったと書いてあった。

あれから2年、Rは掴まり立ちどころか走り回っているし、どんどん賢くなって来ているし、タクなどその頃は影も形もなかったのにもうひとりで歩こうとしているし、子供の成長というものは目を見張るものがある。それに比べて僕は掴まり立ち、という単語と…せいぜいイナバウアーぐらいか、それぐらいを覚えたぐらいに過ぎない。

「あなた、ちょっと、写真撮って!」

今朝方、隣の部屋で嫁が絶叫していたので見てみると、タクが嫁の背中にへばりついて掴まり立ちをしていた。これを撮って欲しいらしい。

つかまり立ち
覆い被さるように嫁に縋り付き、腰をヘコヘコさせている。どこかで見た風景。

「これは、僕の動きだ」

僕が嫁に求愛している時の姿に他ならなかった。

「変なところを受け継いでいるなあ」

しかしタクよ。父はそうやって嫁に求愛し、その延長上の行為にて生まれたのがお前なのだが、その求愛のやり方は成功率及び性交率が低い、ということを経験上から教えておこう。あとはお前のこれからの人生経験より学び取って欲しい。

血の濃さというか遺伝の力と、それ以上に子が親から影響を受け、継いで行くものも大きな力があるものだと思い知った。

親の背を見て子は育つ。手垢の付いたフレーズながら、昔の人はよく知っていた。

嫁の背を見て子を作る…それは僕である。
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