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■東京大口臭
2006年05月30日(火)
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娘・R(2才)がなかなかちゅーしてくれないため、お口の中を綺麗にする試みをしている。

勿論毎日歯を磨いているのだが、

「そういえばたまに臭い時がある」

嫁から衝撃の証言を受けたため、磨いてもダメならひょっとしたら病的な原因があるのだろうかとしばし悩んだ。実は歯槽膿漏ではないか、とか…。

僕も三十路も半ばに差し掛かり、自他共に認めるオヤジ。オヤジというものは放っておくと口臭以外にも加齢臭とか足の臭いとか気付いたら死臭とか、打ち捨てられた雑巾のようにどんどん臭くなる耐え難い生き物であり、だから自分が知らない内に、実はものすごいスメルを発しているのではないか、とビクビクしているのである。

しかしいろいろ考えても出てくるのはラップばかりで。

実はおいらは 歯槽が膿漏
臭いブレスで 意識が朦朧
女房を襲って イカシテ早漏

くだらぬ。

歯医者に行くのが一番いいのだろうけれども、歯医者は怖いし、リンゴを齧ってみたらとりあえず血は出ないので、暫定的な処置として

「とりあえずこれ使って」

と嫁が買ってきたリステリンとかモンダミンとかオカダアーミンとか、その手のお口クチュクチュする液体を使用することにした。

「キャップ半分程の液体を口に含んで20秒…」

昔、井森美幸がCMでやっているを見ていたが、初めて口にするものである。ものすごく不味い。幼児用の飲み薬のような無理矢理甘くしたような味と、例えようがない臭い。僕はこんなもので毎日口をゆすがなければならないのか、と思うと気が遠くなった。

「ぱぱ、どうしちゃったの?」

僕の苦悶の表情を見て当のRが心配そうに覗き込んだ。

「お前のために耐え難きを耐え忍び難きを忍んでるんじゃあああ!」

実際のところ、Rがちゅーしてくれない本当の理由は分からない。

「どうしてちゅーしてくれないの?」

理由を聞いても

「めっ」

とにかくイヤ、と言うばかりで答えてくれない。というよりもまだRは「何故?」、「どうして?」という問いかけの意味が分からず、答えられないのである。

だから毎日お口くちゅくちゅしていても、それでもRはちゅーしてくれない、なんだかそんな悲観的な思いがする。神様仏様にまでもすがりたい心境である。お祓いにも行って来ようか。

家内安全、口臭安全…。
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