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■中国4千年の味と夫婦5年の味
2006年04月25日(火)
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半日だけ休日出勤した土曜日。

午後3時ごろ家に帰ってきたら、娘・R(2才)と息子・タク(6ヶ月)は昼寝中であった。腹が減ったのでゴハンはないのかと嫁に聞いたところ

「ない!」

と言う。新婚の頃だったら「じゃああたしを食べて」と言っていたものだが、それもない。結婚して陳腐化する嫁。そしてちんぽ化する僕。別に悲しくなんかないし。歩いてすぐそこのラーメン屋に行くからいいし。あそこのラーメン美味しいから何度も行ってるし。ちょっと涙がこぼれるかもしれないけど、塩味が効いてより美味くなるかもしれないし。覚えてろ嫁。

「いらっしゃい!お、どうもこんにちは」

そのラーメン店主は僕の顔を覚えていてくれている。おそらくまだ20代の若い店主は、暑い厨房の中でもいつも涼やかな立ち振る舞いで麺を捌くさわやかな男。

ラーメン屋だけにこれがイケ麺というものか、とひとりでウケて麺を口から吹き出しそうになったが、

「さっき奥さんそこの公園で見ましたよ。お子さん連れで」

と言われて麺が鼻から出そうになった。ラーメン屋の前にある公園は、よくRやタクを遊ばせるところである。嫁も何回かこの店に来ているので、店長は顔を覚えていたのだ。

なるほどこの店の窓からは公園がよく見えた。店主も店の中から観察していたのだろうか。店の窓から嫁の姿をじーっと見て

「たるんだ肉体をしている…まるで伸び切ったラーメンのように」

などとブツブツ言っていたらちょっと嫌だ。

家に戻ってその旨を嫁に伝えたところ

「あー。たまたまお店の外に彼がいた時に通りかかったから、ちょっと話したのよ」

とのことだった。よかった。店主のイケ麺イメージが崩れずに済んだ。

ラーメンと夫婦の仲はよく似ている。

どちらも冷めると目も当てられない。

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今日もアリガトウゴザイマシタ。

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