ボートが乗れる池がある街。そこは僕が長年恋焦がれている美少女Rちゃんが
「ここに住んでいるのよ」
と言っていた街。僕は嫁と娘・R(10ヶ月)と池で遊んだが、
たったそれだけの情報ではRちゃんには当然会えるはずもなく…
というわけで昨日の続き。
「Rちゃんに会いに行く?Rちゃんが仕事してるゲーセンに行ってみる?」
嫁が唐突に言った。半年前に会ったのが最後、電話番号も分からなくなった
今となってはRちゃんの職場に行くしか手掛かりがない。この街からは
電車でちょっとの距離で、都合がいいと言えばいい。
だが僕がアホみたいに惚れている美少女のために嫁はどうして
ここまでしてくれるのだろうか。ついうっかり憐れみを掛けて
みただけかもしれないが。
実はここだけの話、僕は嫁に内緒で最近何度か見に行っているのである。
しかし会えた時はなかった。だからこれから行っても会える
希望よりもとっくに辞めているんじゃないかという不安の方が大きく…。
悶々と重い足取りでやがてその場所に着き、店内をぐるりと見渡した。
ここが最後の砦ー!僕の美少女はいずこにー!…やはり、いなかった。
「1回ゲームやって帰ろう…」
僕が暗あくぺチポチとゲームをやっている内に、嫁は
どこかに行って、やがて戻ってきた。
「Rちゃんのこと、知らないって」
「は?何が?」
「さっき店員さんに『○○さん(Rちゃんの苗字)いますか』って聞いたのよ。
でも『少なくとも僕は知りません』って言われちゃった…」
「お前、聞いちゃったのかよー!」
僕だって聞きたかったのはヤマヤマだったのだ。
しかしストーカーみたいで怪しまれるんじゃないかしらんと
恐れて控えていたのである。実際やってることはストーカーと
同じだし。でも、これでRちゃんがここにはいないことは分かった。
もうこの場所に来ることもないだろう…。
トボトボと歩く帰り道、僕はちょっと前に買って日記にも書いた、

こーいうTシャツを着ていたのだが、コレを知らないおっさんが指差してきて
「オリックスと近鉄も大変だよねえ」
うんうん頷いていた。いつの間にか時事ネタっぽいTシャツに
なっていたようだ。
…はっ。僕もRちゃんに戦力外通知されたってことなのね!
しょんぼりの極致に至って駅に着き、嫁がRのベビーカーを
押していたのでホームに降りるエレベーターを呼んだ。
嫁に手を振って早く来いと急かしたのだが、嫁も僕に向かって
戻って来いと急かしている。
「それ反対側のホームよ!一体何処に行く気なの!」
と、遠くに行きたかったんだよう…。
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今日もアリガトウゴザイマシタ。