夜中…娘・R(8ヶ月)が元気だった。
本来寝ているべき時間なのに、眠くないのかジタバタ動き回り、
寝室の隣にある僕のパソコン部屋までハイハイして来るので
こういう時は「鶴の恩返し作戦」を開始することにしている。
「Rよ、お父さんはこの部屋でお仕事をするから
決して覗いてはなりませぬ」
部屋を隔てるフスマをぴしゃんと閉め、寝室のほうは真っ暗にし、
嫁にRの寝かしつけを託すのだ。
しかし、そんなことでくじけるRではない。
フスマをがりがりと音を立てて引っかき、
なんとか突破口を見つけるのだ。
僕はその音を聞くとガラっとフスマを開けて
健気なRを抱きしめたくなってしまうのだが、なりませぬ。
良い子はもう寝る時間である。それに、
部屋で機を織った鶴のように僕も鶴と化し、
「乳頭の色は〜?」
などとえっちな動画の整理をしているのである。
鶴というより鶴光だけど。ていうか仕事じゃないんかよ。
そんな姿を見られた日には、お父さんは
飛び立たなければならない。
Rよ、耐えるのだ。子供が見てはいけないものがある。
心を鬼にしてRがフスマを引っかく音が止むまで待つ他ない。
がたたっ。
突然大きな音がした。フスマに視線を移してみると…

しまった。フスマを完全に閉め切ってなかったのだ。
「R…あれほど見ないでと言ったのに…」
覗かれてしまったからには…
「あーん。もうお父さんと遊ぼう〜」
見つめられてしまったが最後、最初の決心はどこへやら、
深夜だろうがおかまいなくRを抱き上げて
遊んでしまう僕であった。
鶴の手のひら返し。
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今日もアリガトウゴザイマシタ。