僕は休日出勤のためノケモノだったのだが
昨日は娘・R(6ヶ月)の初節句のお祝いをしたらしい。
その時に嫁が寿司を出前させたのだが、
まる1日以上たったのにまだ寿司屋のオケが
玄関に置きっぱなしであった。
何故早く取りに来いないんだよ!
昨日も今日もつまづいたんだよ!
ドリフの金ダライ並みにでかいんだから邪魔なんだよ!
僕だけ食べられなかったから見るたびに一層ムカつくんだよ!
などと嫁に文句を言ったら
「お寿司まだ残ってるわよ。食べる?」
と冷蔵庫の中から出してきた。
「…コレ、まだ食えるの?痛んでない?」
見るからに鮮度が落ち、ドヨーンとした色の
白身が僕を悩ませる。
「大丈夫!かも」
「かも」ってなんだよ嫁ー!さてどうしようか。
この出前を取った寿司屋は美味いのである。
僕らは「バイオレンス寿司」と呼んでいるのだが…。
この店で食べてると隣のおやじがべろべろになって
絡んできたり、奥の座敷から皿の割れる音がした後
「殺すぞてめえ」といった罵声がよく聞こえてくるのである。
板さんまでもが包丁を持ったまま乱入しやしないかと
ヒヤヒヤものである。だからバイオレンス寿司。
ただ、味は確かである。その寿司が目の前にある。
昨日のモノなので明らかにしなびている。
1日寝かせたバイオレンス寿司は
デンジャラス寿司と化している。
しかしそれでもなお僕の食欲を思いっきりそそる…。
そこはさすがに腐っても寿司である。
いや、腐ってたらまずいんだけど。
「嫁よ…他に今日のおかずは?」
「サトイモの煮っころがし。だけ」
僕には寿司を食べる道しか残されていなかった。
初めから迷うことすら許されていなかったのだ。
おりゃー。がぶがぶ。
空腹と寿司の魅力に負け、とうとう食べてしまった。
ウニがちょっと変な臭いがしたのは
上物のネタ独特の香りなのだと思うことにしたい。
それとトロを残していなかった罰として
嫁には僕のアナゴ一本寿司を見舞うこととする。
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