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■しあわせのかたちが見えない。
2001年05月27日(日)
新目白通りの横断歩道を渡っていたときだった。
目の前に丸くて白くてふわふわしたものが
僕のほうに漂ってきた。

タンポポの種のような白い毛玉だが
それよりはるかに大きい。
何かの種か?だがこんなものは田舎の栃木でも
見たことがない。

ひょっとしてこれは…。

ケサランパサラン(※)じゃないかっ。

僕はすさかず右手を上げ、掌を広げ、鷲掴みにした。

…外した。

振り返ってケサランパサランを探したが
もうどこにも見当たらなかった。
間もなく信号が変わり、車が一斉に流れ出した。
もう探しには行けない。

欲しいものも既にある大切なものも
次々と目の前から逃げていく。

このところずーっとこんな感じだ。
いずれ全てを失う気がする。

どうしようもないかも。



※【ケサランパサラン】

手に入れると幸せになれるという
ピンポン玉くらいの白い毛玉の生物(?)
おしろいを好んで食べるらしい。

今日もアリガトウゴザイマシタ。

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