人生事件
−日々是ストレス:とりとめのない話 【文体が定まっていないのはご愛嬌ということで】
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| 2003年05月15日(木) |
感情なき冷たい指先、妊娠を望まないセックス |
愛のない手で内部を探られるなんて。
一生のうちで、排出できる卵子の数は決まっている。思春期から閉経までの毎月、卵原細胞から卵子が1個できる。 私の卵子は、生涯いくつ産生していくんだろう? すでに、ピルを飲む前から排卵のチャンスを何度も逃している。
長い不妊治療の末に子どもに恵まれたはいいけれど、育児に四苦八苦している高齢初産婦の家庭訪問をしてきた。彼女は、すごくすごく、疲れていた。両実家の支援は遠方で求められず、夫はそれなりの年齢で会社でも要的な存在になってしまっていて子育てと家事への参加は限界のある家族構成だった。
子どもは早めに生んだほうが楽だとは思うけれど、私は未だ婚姻していなくて。だけど、セックスだけは一人前にしていて。妊娠・出産できるかわからない身体を抱えながら、滑稽なことに妊娠を恐れて避妊をしていて。 何のためのセックスなんだろう? 愛を確かめ合うっていったって、愛がなくたってできる行為なのに。妊娠を望む彼と、まだ彼と人生を歩むことを決意できないでいる私の行く先には、何が待ち受けているんだろう?
受診のたび、産婦人科医が、業務用の冷たいジェルをつけて私の中に進入してきてゆっくりと内部を探る。痛いのと気持ち悪いのとで、私は吐き気と逃げ出したい気持ちを押し殺し、いつも身を硬くする。口呼吸しても思うように膣は緩まず、気持ちのない冷静な挿入行為にいつも涙が出そうになる。 超音波で内部を見たって、私の中にはどこにもしあわせの袋は転がっていなくて。ただ、ぐねぐねと動くモノクロの波を目で追うだけ。 産婦人科の外来で1時間も2時間も、妊婦や産婦に囲まれるのは、正直もう、苦行に近い。人生の苦行、か。
ずっと読んでいる日記書きさんの妊娠経過は順調らしい。旦那さんもできる限りの力でサポートしているようだ。
順調でよかったね、と素直に思う反面、なんだかうらやましくて、涙が出た。
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