一度だけの人生に
ひろ



 母ちゃんは傷つかない

私が言わなければ誰も言わないだろうから、私が次のようなあたりまえのことを言うても、何やら英雄の言葉のように響くかも知れないが、だいいちに私は私の老母がきらいである。生みの親であるが好きになれない。無智。これゆえにたまらない。

もの思う葦 当たり前のことを当たり前に語る


の中の一節である。

親は子を愛すし、子は親に愛を求める。
が、しかし、その感情は恋愛とは程遠いものだ。
この歳になってつくつぐ思うが、恋愛と親子愛は本来的に
異質なものだ。

子供がいない若いころ、つくづくこう思った。
こんなに太ってたり、ブサイクでも親から見たら、
可愛いものかと。親というものは不思議だと思った

そして親になって思うのは、子供は可愛い
ただ、女性としてそんなに可愛くないのもわかってるよ?

つまり、可愛いいの意味が違うのね
だから、母ちゃんから見たらあなたはいつまでも可愛いい。
周りから可愛くないって言われても母ちゃんは傷つかないよ。

ただ、あなたが可愛くない周りから言われる原因について、
あなたがあなたの母ちゃんのせいだと思ってるなら、
そのことについては謝りたいと思ってるだろうね

2021年04月22日(木)
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