妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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| 2006年01月14日(土) |
『博士の愛した数式』(小) |
あけましておめでとうございます。 新年一発目が14日って、どれだけ本を読んでいないのだ。しょんぼりしてしまいます。 今年もよろしくお願いします。
【小川洋子 新潮社文庫】
題名を書くとき、“数式”を“密室”と書きそうになりました。 森博嗣の小説ですかい。
文庫になったのでようやく読みました。 小川洋子は二冊目ですが、ウエットだなぁという印象は変わらず。 今作は温かいのは確かなのですが、なんだか私、この人の小説を読むと滅入るんですよ。
素晴らしい一冊には違いないし、世間の評判も正しいと思います。 ただ、私はこの人のこのしっとり感が滅入って仕方ないので、やっぱり苦手。 じめじめではなく、さらりとはしているのですが、それがかえって掴みどころのない読み心地を味わわされます。 なんだか滅入るのは、例えば、「私」が一度、博士の下をくびになった時に、お金を奪われるというエピソード。 ただのスリや泥棒ではなく、見知らぬ女に一言「金」と言われて奪われていくというのが、なんとも暗澹とした発想。
三人のかなしいほど、静かな夜が印象的でした。
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