「ほらもう、目こすっちゃダメでしょ?」とお母さんが子どもに言い聞かせるみたいに会社の先輩たち(複数)に言われまくった平野です。こんばんは。 あまりの痒さに、目薬をドライアイ用から花粉アレルギー用に変えてみました。 「遅くない?」と苦笑されました。・・・ごもっとも。
花粉でいやんなことになっていますが、明日は有給がとれたので1泊2日で尾道・広島へと旅立ってきます。 宿は親戚の家ですが、道中は見事ひとり旅。今からちょっと寂しいです。 そして花粉にやられないことをひたすら祈る・・・っ!!
あ、週末も予定が入ってますので、更新再開は来週以降になります。
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高校が春休みに入っても、サラリーマンはいつも通り仕事がある。 それは当然のことなんだけど、残される身としては寂しくて仕方ない。
「おはよー」 「おはよう。もう起きたのか?」 すでにスーツに着替えている恭平が、少し驚いたように時計を見る。 「休みの間くらい、寝坊しても良いんだぞ。学生の特権だ」 「ん・・・でも、恭ちゃんを見送りたいから」 本当はもっと早くに起きたかったのだが、身体は勝手に休みの日モードに切り替わっているらしく、こんなギリギリの時間になってしまった。 いつもは拓弥も学校の準備でバタバタしていて、ゆっくり見送ることが出来ない。 だから、休みに入ったら毎朝存分に見送ろうと決めていたのだ。 結局パジャマのままという、情けない感じではあるが。 「そうか。じゃあ玄関までついてきてもらおうかな」 気持ちが伝わったのか、恭平も嬉しそうに笑って拓弥の頭を撫でる。 そうして並んで向かった玄関先で、「いってきます」とともに軽いキスを落とされて、何だか新婚みたいだと一人で思って一人で照れる。
「あ、そうだ」 ふいに思い付いて、慌てて反対側にあるベランダへ向かう。 少しの間を置いて、恭平の姿が見えた。 気がついてくれるかな? 想いが通じたのか、上を見上げた恭平と目があった。 嬉しくて手を振れば、小さくではあるがちゃんと返ってくる。
「・・・いってらっしゃい」
見送るのは残されるようで好きではないのだけれど、今は妙な満足感でいっぱいだ。 必ず帰ってきてくれるという確信があるからかもしれない。
拓弥の企みは、思いのほか成功。 結局、春休みが終わるまでの習慣となったのだった。
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朝、駅へ向かう道でベランダから見送っている姿を見かけるんです。 新婚かなぁと思ってはいたんですが、かれこれ1年は続いている気がする。 どこまで続くのか、気になってます(笑)<いらん好奇心
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