| 2007年07月19日(木) |
SS 梅雨前線停滞中 |
昨夜、何の前触れもなく部屋の電気が切れました。 リモコンでスイッチを入れて、点灯→3秒後に消灯。 前日までは幽霊電気(パチパチ消えかける)になったりもしていなかったのに、ホントに唐突に消えました。 電気を取り替えようにもカバーの開け方が分からず、暗闇の中だと携帯もDSも光がまぶしくて使えない。 結局、昨日は早々に寝ました。9時半には就寝。なのに今日も眠かった・・・ そんな今日、帰ってみたら電気がついてました。どうやら昼間に電気屋さんが来てくれた模様。 他に用事があったついでみたいですが、それなら部屋を片付けておいたのにと心の中で悲鳴をあげた次第です。 何はともあれ、明るいって良いですね!今日も元気にパソコンライフ(意味不明)
九州は梅雨明けしたみたいですね。早く東京も明けないかなぁ。 そんなことを思ってできた話↓ 相変わらずな二人です(笑)
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じめじめ、じめじめ。 どんよりと曇った空の色と同じように、この部屋の空気までもが鬱陶しいくらいにもやもやと重たい。
「いやぁ、ホント重苦しいと言うか鬱陶しいと言うか。ねぇ、田中さん?」 「まあ梅雨だからなぁ、仕方ねぇさ」 「いやぁ、でもアレは当社比2倍じめじめさせてますよ。湿気の塊ですよ」 「まあ低気圧が側にいるからな。てか俺いつも気になってんだけど、当社比って結局どれくらいなんだろな?」 「あー、どうなんですかねぇ」
田中さんたちが、それはもうわざとらしくそんな会話をして出ていってから20分が経過。 この部屋の状況は、一向に変わる気配はない。 『塚原に気力を出させるにはお前がなんかするのが一番!』 だなんて田中さんは無責任に言い置いてくれたが、何があったのか?なんて優しい言葉をかけてやる気はさらさらない。 というか理由なんて大体分かってるんだ。 余計に構ってなんかやれるもんか・・・
「―――・・・つーか、いい加減にしろよ!何百回ため息つけば気がすむんだよ、お前はっ!」 構ってやりたくはないが、鬱陶しいのも腹がたつ。 朝からため息をつき続けてる塚原にいい加減キレれば、奴はようやっと自分のパソコンから視線を上げた。 そしてじっとこっちを見て・・・って、頼むから、そのすがるような目はやめてくれ。 「津山さん・・・やっと口きいてくれました〜」 「うっせぇ、近づくな!」 そのまま飛びかからんばかりの塚原をどうにか撃退して、元の位置に座らせる。 塚原はその間も、子犬がクゥ〜ンと泣くように情けない声で人の名前を連呼してくる。 図体は大型犬のくせして、その様子が妙に似合うのは何故なのか。 「大体なぁ、ため息ばっかりうざったいんだよ。言いたいことあるならハッキリ言え」 「だって昨夜津山さんが言ったんですよ?俺から話しかけるまで口きくなって」 確かに言った。 だけど、酔っぱらったこいつが一言話すたびに好きだ好きだと言うのだから文句の1つもつけたくなるのは仕方ないと思う。 しかもムカつくことに二人飲みだったから「人前では言わない」という約束に効力はない。 それを良いことに調子乗りやがって、このバカが。 「だからってな、これ見よがしにため息つかれたら同じだろうが」 「だって津山さんと話せないなんて死ぬほど辛いんですよ?分かりますか、この気持ち」 「分かるか、そんなもん」 「あ、ひどい。いいですか、津山さん。俺にとって津山さんの存在はですね、」 「あーもー分かった!分かったから黙れ!てか仕事しろ仕事!!」 そのままつらつらと熱く語り出しそうな塚原を一喝すれば、恨みがましい目でじっと見つめてくる。 「・・・じゃあ、ちゃんと口きいてくれますか?」 「お前がウザくなければ構ってやるよ。だから仕事しろ、ため息つくな、人前で俺について語るな」 「人前って、今は津山さんしか・・・」 「何だよ?」 「・・・すみません、何でもありません」 睨み付けてやれば、しゅんと大人しくなる。 まったく最初からそうしてりゃあ文句言わないんだよ。世話焼けるヤツめ。
「お、梅雨前線も去ったみたいだな」 しばらくして戻ってきた田中さんは面白そうに言ってくるが、この前線はまだまだ停滞中だ。 とりあえず、本物の梅雨が明けるまでは、塚原と二人飲みはやめておこう。 こっそりと、そう決意を固めた俺だった。
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