狼森、笊森と盗森

2003年09月15日(月) 続きの日

【優しき歌:2】

兄さんが好きだった
誰よりも好きだった
そして、それが
私と兄さんの間を、決定的に広げてしまった
兄さんはそれいらい、誰とも近づこうとはしない

兄さんは優しい
不器用に優しい
いっぱいしゃべるくせに
肝心なことは、一言もしゃべらない

だから、婚約者の話題が出されたときも
それは、私のためを思ってのことだと思ってた

「沢村司くんvいい男だよv」

だけど…

「つかさくーん」
「劉さん…;」

だけど
あの日…
兄をみておもったのだ
あぁ、兄さんは…

兄さんこそが、彼を好きなのだと

だから、私とくっつけたがるのだ
私と彼の幸せではなく
彼が私と結婚し、義弟とするために
兄さんはそれをねがっているのだ、無意識に
いつも抑えている顔が
彼といっしょにいるときだけは
あの頃の兄さんの顔にもどっているから
あのひとは、兄さんにこそ必要な人なのだ
かつて私が兄さんから奪ってしまった笑顔を
あの人が取り戻せるというのなら
私は喜んで婚約者になろう
【終】

ごめんなさい、ぜんぜん、やおひくさくないですね


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